「ジュウオウジャー」は動物人間が主人公!?


スーパー戦隊シリーズ第40作目となる記念作品「動物戦隊ジュウオウジャー」(テレビ朝日系・日曜7:30〜)が放送開始された。


第35作目の記念作品「海賊戦隊ゴーカイジャー」では、ゴーカイジャーがゴレンジャーをはじめとする過去のスーパー戦隊のヒーローに変身したり、過去の戦隊メンバーたちが再登場したりと、お父さん世代も感涙モノの
スペシャル演出が用意されていたが、今回はある意味、それ以上にスペシャルな演出が……。なんと、主人公たちが人間じゃないのだ!

これまでも宇宙人だったり、サイボーグだったり、魔法使いの子どもだったりと、人間(地球人)以外の主人公というのは存在したが、それでも変身前の見た目は人間そっくりだった。

ところが「ジュウオウジャー」の主人公たちはモロに動物! ……というか、体型は人間だけど顔はリアルな動物のかぶり物という、動物人間が変身前の姿なのだ。

イメージしてもらうなら、狼バンドのMan With A Missionというか、魔ゼルな規犬というか……(分からないよい子はググろう)。とにかく、なかなかにクレイジーなそのビジュアルで、ねむ〜い日曜朝にバッチリ目が覚めてしまった。

ジューマンたちのかぶり物が「猿の軍団」レベル


今回の主人公5人組のうち、唯一「まともな」人間である、動物学者の風切大和(演・中尾暢樹)は、ルービックキューブっぽいギミックを持つ「リンクキューブ」に吸い込まれて動物人間「ジューマン」が暮らす「ジューランド」に飛ばされてしまう。

そこで、後に仲間となるサメ女(セラ)、ライオン男(レオ)、ゾウ男(タスク)、トラ女(アム)と出会う。……まあ、それぞれ動物マスクをかぶっているとイメージしてくれ。

さすがにメインキャラのかぶり物はそれなりにお金をかけているようで、クオリティも高いのだが、それでも動物人間が普通に会話をしている(しかも日本語)のは、「猿の惑星」……もしくは「猿の軍団」級にシュールな光景で、ニヤニヤを止められない。

それに輪をかけてニヤニヤもんなのが、ジューランドにいるそれ意外のモブキャラたち。馬人間、ブタ人間、サイ人間、ワニ人間、パンダ人間……等々、どれもこれも東急ハンズのパーティーグッズコーナーで買ってきたんじゃないかというレベルのかぶり物。メインターゲットのお子様たちは、それでも違和感なく楽しめるのかもしれないが、一緒に見ている父&母は爆笑必至だろう。

そんな珍奇な動物人間たちに囲まれているのに、動物大好きな動物学者の大和が大喜びしている感じもヤバイ。

人間だって動物だ!


それから5人は、色々あって地球に飛ばされ、スーパー戦隊シリーズお約束の悪者たちと遭遇。

ジューランドの4人は、これまたルービックキューブっぽいアイテム「王者の資格(四角だけに!?)」を使って「本能覚醒!」し、ジュウオウライオン(黄)、ジュウオウシャーク(青)、ジュウオウエレファント(緑)、ジュウオウタイガー(白)に変身する。

変身後の姿はいつもの見慣れたスーパー戦隊のヒーローなのだが、動物人間が動物の本能を覚醒させた後の方が人間っぽいフォルムになるというのも不思議な話だ。

ヒーローの能力を駆使して戦う4人を見て、大和も地球を守るために戦おうとするものの、人間の力じゃどうにもならない……。しかし実は大和も、かつて謎の鳥男にもらった「王者の資格」を持っていたのだ。

「ムリだ、それはジューマンにしか使えん!」と止められるものの、「人間だって動物だ!」ということで変身に成功。……なぜかジュウオウイーグル(赤)に。

鳥男からもらった「王者の資格」で変身したから、ということなんだろうけど、人間の本能を覚醒させたんだから、そこはジュウオウヒューマンに変身して欲しかった! まあ、人間の本能全開で戦ったら結構イヤなことになりそうだけど。

イケメン、カワイコちゃんの顔を封印するとは……


随分前から、スーパー戦隊シリーズ、仮面ライダーシリーズをヒットさせるための重要な要素として、一緒に見ているお父さん、お母さんも夢中にさせるために「イケメン、カワイコちゃんを出す」というのがある。

しかし、ここまで読んでもらって分かるように「ジュウオウジャー」第1話では、「赤」の大和以外はずーっと動物マスクをかぶっているので、イケメン&カワイコちゃんの顔が全然出てこないのだ。

一応、最後の最後に地球で暮らすことを決心したジューマンたちが人間の姿に変身し、そこでようやく素顔(仮の姿!?)を見せてくれたものの、それもラスト1分とエンディングのみ。「まだまだ素顔は見せないぞ!」という意気込みなのか、オープニングにすら動物顔しか登場していないという徹底っぷりだった(おそらく第1話のみの特別バージョンだと思われる)。

スーパー戦隊の第1話はイケメン、カワイコちゃんキャストを初お披露目する重要な回なのにその顔を封印するとは……かなり思い切った構成だ。

それでも、第1話なのになかなか上手い大和の演技に加え(スーパー戦隊シリーズは撮影中にどんどん鍛えられるので、最初はヘタなケースも多いのだ)、動物マスクで顔をかくしている4人も声だけで豊かな感情表現を発揮しており、動物人間がしゃべりまくるという面白要素も相まって、イケメン&カワイコちゃん目当てで見ていた層も、最後までグイグイ引っぱられて見入ってしまったのではないだろうか。

「マインクラフト」要素も気になるのだ


動物人間が変身してヒーローになり、さらに変身して人間になる。イケメン、カワイコちゃんの顔を見せない……と、従来のスーパー戦隊シリーズのお約束をはみだして、かなり攻めてきた「ジュウオウジャー」第1話だが、それ意外にも色々と気になる要素がてんこ盛りだった。

まず、ジュウオウジャーたちが乗り込むロボットのデザインがやたらと四角い! ジューランドの建物や風景もカクカクしているし、巨大化した敵が倒される時も大小のキューブとなってバーンと飛び散っていく。

「リンクキューブ」や「王者の資格」などなど、ストーリー中「キューブ」が重要な役割を担っているからだとは思うが、このビジュアル、どこかで見覚えが……あ、「マインクラフト」だわ。

小学生たちの流行をバッチリ取り入れていくのはさすが! 放送後に「ドラゴンクエストビルダーズ」のCMが入ってきてたので、そっちのイメージなのかも知れないけど。今後、マイクラ(もしくはDQB)要素がもっと入ってくるのかどうか注目せざるを得ないところだ。

さらに冒頭、変なかぶり物をしてチョロッと登場しただけで、まだ何者なのかイマイチ分からない寺島進の存在も気になるし、「キューブ」は6面体ということで、どうも6人目のヒーローがいそうな雰囲気もかもし出しているし……。

スーパー戦隊シリーズや仮面ライダーシリーズは、新しいのがはじまったらとりあえず第1話くらいはチェックするものの、その後、は見たりみなかったり……という感じのボクだが、色々気になる「ジュウオウジャー」は毎週録画入りしそうな予感。

願わくば、人間に変身したジューマンたちだけど今後もチョイチョイ動物顔を見せて、ボクたちをニヤニヤさせてもらいたい!
(北村ヂン イラストも)