日本の大型ミニバン市場で、名実ともに独走状態といえるのがトヨタ・ヴェルファイア/アルファード。

最大のライバルである日産エルグランドは販売面でぱっとせず、オデッセイにハイブリッドが追加されてもどこまで迫れるか不透明。そもそも、オデッセイのターゲットは、デビューが古くても売れているエスティマという状況になっています。

では輸入ミニバンはどうでしょうか? その王者といえば、メルセデス・ベンツVクラスを思い浮かべる人も多いでしょう。

新型Vクラスは2.2Lの直列4気筒ディーゼルターボに7速ATの「7Gトロニック プラス」が組み合わされ、163ps/380Nmという動力性能と、15.3km/LのJC08モード燃費を達成。

先代Vクラスの3.5L V6ガソリンエンジンと比べると燃費は最大で125%向上しているのが自慢です。しかも、ハイオクガソリンから軽油になった点もランニングコストの改善に貢献しており、先代からの買い替えを考えている人には背中を押す要素になりそう。

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対するヴェルファイア/アルファードは、2.5L+モーターのハイブリッドが152ps/206Nm、18.4〜19.4km/Lというカタログ燃費。

2.5Lのガソリン仕様は182ps/235Nm、11.4〜11.6km/LというJC08モード燃費。3.5Lのガソリン車は280ps/344Nm、9.5km/Lという燃費になっています。パワーで比較的近いのは2.5Lのガソリン、燃費はハイブリッドと2.5Lガソリンの間くらいというのが、新型Vクラスのスペックです。

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ただし、新型Vクラスの車両重量は2370〜2490kgとかなりの重量級で、1940〜2220kgで2000kg前後のグレードが多いヴェルファイア/アルファードと比べると、かなり重くなっています。

実際の走りも重量級らしい動きで、ディーゼルターボならではの分厚いトルクも十分に享受できるという重さではありません。

しかし、高速道路などで巡航速度に乗せるのもそれほど苦にならず、また市街地で気になった微振動も収まり安定した走りを披露してくれますから、高速での長距離移動が多い方には朗報。

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先代よりも音・振動面など快適性は着実に高まっていますが、ややスローなハンドリングや低速域で少し洗練度が不足気味に感じる乗り味など、時々商用ベースであることも顔を出します。

さらに、今回比較したヴェルファイア/アルファードは、高級ミニバンという枠を超えて新しい高級車像を示すにまで至っていますから、走りの質感で比べるのは酷かもしれません。

それでも、メルセデス・ベンツならではの堅牢感のあるボディや広大なキャビンと大きく拡張できる荷室など、Vクラスらしい魅力は健在。

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536万〜730万円という価格と、ディーゼルエンジンの美点を知っている方なら国産ミニバン以外の選択肢もアリ! と振り向いてもらえる実力は十分に備わっています。

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(文/塚田勝弘・写真/小林和久)

メルセデス・ベンツVクラスの走りは、ヴェルファイア/アルファードに肉薄したか?(http://clicccar.com/2016/02/14/353459/)