投資情報会社・フィスコ(担当・小瀬正毅氏)が2月15日〜2月19日のドル・円相場の見通しを解説する。

 * * *
 今週のドル・円は弱含みか。米3月利上げ観測は後退しており、心理的な節目とみられている1ドル=110円でドルが下げ止まるか注目されそうだ。市場関係者が注目している日本の10-12月期国内総生産(GDP)速報値は、前期比年率-0.7%と予想されており、7-9月期の+1.0%との比較で成長率は悪化する見通し。

 10-12期GDPが市場予想と一致した場合、日本銀行は当座預金に適用する金利をさらに引き下げる(マイナス金利の拡大)ことが想定される可能性がある。その場合、銀行株への影響が懸念されることから、株安を警戒したリスク回避的なドル売り・円買いが優勢となる見通し。

 一方、積極的なドル買い材料は乏しいが、1月米鉱工業生産や1月米消費者物価指数などの主要経済指標が市場予想と一致した場合、長期金利の上昇が期待できることからドル買い・円売り材料となり、ドル相場を押し戻す展開が想定される。

【日・10-12月期国内総生産(GDP)】(15日発表予定)
 15日発表予定の10-12月期国内総生産(GDP)は、7-9月期の前期比年率+1.0%に対して-0.7%と大幅な悪化が見込まれている。予想通りであれば、日本経済の先行き不透明感が強まるため株安が進み、ドル売り圧力が強まる可能性がある。

【米・1月消費者物価コア指数(CPI)】(19日発表予定)
 19日発表の米1月コアCPIは前年同月比+2.1%と予想されており、インフレ率は12月実績と同水準になる見込み。予想通りならば、インフレ鈍化への懸念はやや後退し、3月米利上げに対する期待が再浮上する可能性があるだけに注目される。予想通りの数字ならばらドル買い要因になりそうだ。

 2月15日-19日に発表予定の主要経済指標のポイントは次の通り。

○(日)10-12月期国内総生産速報値 15日(月)午前8時50分発表
・予想は、前期比年率-0.7%
 参考となる7-9月期は前期比年率+1.0%。10-12月期は個人消費伸び悩み、中国経済の減速、やや低調な設備投資などを考慮すると、前期比年率でマイナスとなる可能性が高いと予想される。財・サービスの成長率はプラスを維持する可能性があるが、低い伸びにとどまる見込み。

○(米)1月鉱工業生産 17日(水)午後11時15分発表予定
・予想は前月比+0.4%
参考となる12月実績は前月比-0.4%で予想を下回った。ドル高や在庫投資の減少、原油安などの影響で事業会社が投資を削減したことが下押し要因となった。1月については、鉱業関連の削減が続いていることや製造業の停滞などを考慮すると、予想を下回る低い伸びにとどまる可能性がある。

○(日)1月貿易収支 18日(木)午前8時50分発表予定
・予想は、-6466億円
 1月は輸出額の減少が予想されることから、貿易収支は赤字となる見込み。ただし、1月上中旬の貿易赤字額は前年同期比-26.4%だったことから、今年1月の貿易赤字額は前年同月の1兆1738億円の赤字を大幅に下回る見込み。

○(米)1月消費者物価コア指数 19日(金)午後10時30分発表予定
・予想は前年比+2.1%
 参考となる12月実績は前年同月比+2.1%だった。家賃や交通サービスなどの価格上昇が要因。この傾向は1月以降も続いており、1月のコア指数の上昇率は12月実績と同水準になる可能性がある。

○日米の主な経済指標の発表予定は、17日(水):(日)12月機械受注、(米)1月住宅着工件数・住宅建設許可件数、(米)1月生産者物価指数、18日(木):(米)1月景気先行指数

【予想レンジ】
・米ドル/円:109円50銭-114円50銭