「KING OF PRISM by PrettyRhythm」通称「キンプリ」という映画を知っているだろうか。
本作は女児向けアニメ「プリティーリズム」シリーズのスピンオフ。歌とダンスとスケートショーを一体化した競技「プリズムショー」で切磋琢磨する「プリズムスタァ」を描いた物語だ。メインキャラクターは全員男性。
1月9日から公開している本作は、最初は興収が伸び悩んだ。しかしSNSでファンからの「キンプリを見てください!」の声が広まり、公開延長が決定!
熱心なファン「プリズムエリート」によって盛り上げられた本作。2月13日、新宿バルト9ではトークイベント付応援上映「プリズムエリートの夜会」が行われた。


コジマジック炸裂のプリズムショー


登壇者は、菱田正和監督、タツノコプロの依田健プロデューサー。司会進行はエイベックス・ピクチャーズの西浩子。
菱田「みなさ〜ん、グロリアス・シュワルツ!」
「「「グロリアス・シュワルツ!!!」」」
映画の終盤のネタで挨拶をする菱田監督、圧たっぷりに返すファン。依田も挨拶を決め、「気持ちいい……」と呟く。


フリートークのお題は「作品のみどころ」。依田のオススメは途中のバトル(?)シーン。また何回も見ているファンに向けて、スッとふところから様々な関連物を披露して……。
依田「これは聖の携帯! タツノコプロ支給の社用スマホです。これは山田さんになりきれるシガーチョコ。そしてこれは……劇中で出る書類です!」
見せられるたびに「欲しい!」と悲鳴が聞こえる。

菱田はこれまで様々な舞台挨拶に出演しているので、どんどんコアな話になっていく。
菱田「ツイッターで質問を募集していたんですが……『法月皇の死因はなんですか』。これ実は設定してあって。『プリティーリズム・レインボーライブ』の45話の時にはもう既にガンを患っていて。隠居しているところを聖から頼まれてプリズムショー協会の会長になっている展開なんですが、(本編では)全く描くことがなく終わりました! こうして今言えるのは嬉しいですね」
また、作中でかかる曲「EZ DO DANCE」についても触れる。仁科カヅキと大和アレクサンダーのプリズムショーバトルで使用されている曲だ。


菱田「僕らには頼りにしているコジコジ(小島信人さん)というミキサーさんがいるんですが、すごく細かく編集してくれている。耳を澄ませて聞いてくれると、彼のすごさがわかると思います。コジマジックが炸裂している。曲の入りがすごくカッコイイ」
依田「最近の『プリパラ』のエンディングの入り方とか、ちょっと変わったことをしてるのは全部コジマジックです」
菱田「たまに褒めないと拗ねちゃうからね〜。自信があると何も言わずドヤ顔で後ろを振り返ってくる……(笑)」

ちなみに、4月27日には映画の曲がぎゅっと詰まったアルバム「劇場版KING OF PRISM by PrettyRhythm Song&Soundtrack」の発売が決定している。
菱田「カヅキとアレクサンダーVerの『EZ DO DANCE』はアレンジがちょっと……やみつきになるんですよ!」
西「(アレクサンダー役の)武内駿輔さんがEDMが好きで、自分で曲を作ったりもされるんですって。だから収録のときに武内さんと作家さんがすごくディープな話で盛り上がってました」
菱田「曲の間に『Ah……』っていう声が入るんですよね、武内くんの」
西「18歳とは思えない声が!」
菱田「18歳じゃないよね、あれね。ぜひ買って聞いていただきたいですね!」


タイガの缶バッジのひみつ


バレンタインデーを翌日に控えた13日ということで、キャラクター原案&デザインの松浦麻衣さんによる描き下ろしバレンタインデーイラストのプレゼント企画も! 松浦も急遽登壇する。
菱田「この4人(菱田・依田・松浦・西)はキンプリの企画を立ち上げた4人なので、この4人が見られるのはなかなかすごいこと」
松浦からは「次世代プリズムスタァ選抜総選挙」で現在1位のキャラクター・香賀美タイガについてのデザイン秘話が発表される。


松浦「タイガが胸につけてる缶バッジなんですけど……」
菱田「あれ、知らないうちについてましたね」
松浦「あれはオバレ(作品内ユニットの『Over The Rainbow』)のコンサートグッズです」
歓声が上がる客席。
西「タイガくんはなんでオバレファンになったんですかね?」
松浦「上にお姉ちゃんがいまして。オバレファンのお姉ちゃんに無理矢理連れていかれて……」
西「それで好きになっちゃった!」
松浦「そうなんです」
菱田「さっき僕らも初めて聞きました(笑)」
しかもグッズはオバレのひとり・カヅキのカラーで統一。強火カヅキ担だ。

バレンタインデーイラストは「今日初めてキンプリを見に来た人」と「会場の中でいちばんキンプリを見に来ている人」の2人にプレゼントされた。
最大回数は……なんと48回!
……48回????
これまで同じ作品を48回見たことがない。48回見てイラストをゲットしたファン、煌めいていた。

公開2週目はお通夜だった


「レインボーライブ」から派生した「キンプリ」は、スタッフにとっては冒険だった。「プリティーリズム」シリーズも終了し「プリパラ」シリーズとなっている現在、「キンプリ」に人が入らなければ続編は難しい。

松浦「公開当初はまさかこんなに一気に席が埋まるような作品になるとは思わなかったので、本当にみなさんの力のおかげです。ありがとうございました……!」
依田「本当に、公開2週目を明けたころは、お通夜のような雰囲気が若干流れたんですが……。3週、4週、5週とですね、あれよあれよと、みなさんの声援がたくさん届いてきて。会社でも珍しく褒められました(笑)。まだまだ頑張っていきたいと思いますので、もうしばらくみなさんのお力をお貸しいただければ!」
西「2週目終わったときに、ちょっとやばいなと……菱田さんとシクシクLINEを送り合いましたよね」
菱田「僕は西さんに謝りました……。『力不足ですみません』」
西「『こちらこそ』……みたいなお通夜みたいなLINEをしていたんですけど、3週目から奇跡が起きたようにみなさまのお力で。このお礼はまた何かがあったときに改めて! まだ言わないでおきます」
待ってるよー!とファンの声が飛ぶ。
菱田「僕とか松浦さんはフリーなのでクビはないんですけど、依田さんと西さんはサラリーマンなので。本当にリアルにクビをかけて戦ってくれまして。依田さんが打ち合わせをやってるころに、ぼそっと『これは、背負うか』って言ったのが忘れられません!」
か、かっこいい……。
菱田「西さんも3月いっぱいでこの業界から足を洗う!って言ってたんですけど(笑)もうちょっと伸びたみたいなので。ちょっと希望をもちながら日々を過ごしていただければと思います!」
ありがとう〜!!!という声に見送られて、4人は帰っていった。


応援上映、体験


さて、舞台挨拶終了後は本編上映。これは「コスプレOK!声援OK!アフレコOK!」の上映で、さながらアイドルのライブビューイングのようにキンプリを体験できる上映となっている。 

スポンサーの「エイベックス」「タカラトミーアーツ」「タツノコプロ」からすでに一緒に叫び出す観客。
「公道での二人乗りは禁止だよ!」「はーい!」
「プリズムショー、好きかい?」「大好きー!」
「パパー!!!」
「(キャラの台詞に答えて)」「いいよー!」「しょうがないよ!」「それな!」
「大事なのは格!」(タイミングをそろえて)
サイリウムのカラーチェンジもキャラに合わせてバッチリキメている。キンプリを見るのは2回目だったが、応援上映、めちゃくちゃ楽しかった……。


まだキンプリを見ていない人は、ひとりで見に行くなら通常上映、友人(特にキンプリファンの友人)と見に行くなら応援上映がおすすめ。プリズムの煌めきを劇場で目撃してほしい。

(青柳美帆子)