温水洗浄便座や電気炊飯器など、日本を訪れる中国人旅行客にとって人気の高かった製品は日本メーカーだけが作れるものではなく、中国メーカーも当然ながら同様の製品を生産している。だが、中国人消費者は自国のメーカーのものではなく、わざわざ日本を訪れ、日本メーカーの製品を購入している。(イメージ写真提供:123RF)

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 温水洗浄便座や電気炊飯器など、日本を訪れる中国人旅行客にとって人気の高かった製品は日本メーカーだけが作れるものではなく、中国メーカーも当然ながら同様の製品を生産している。だが、中国人消費者は自国のメーカーのものではなく、わざわざ日本を訪れ、日本メーカーの製品を購入している。

 中国国内では、中国人消費者が中国製品を購入しないのは「日本製品との品質の差」が理由であるとし、品質の差をもたらしているのは「日本人には匠の精神があり、中国人には匠の精神がないため」との見方も多く存在する。

 匠の精神とは近ごろの中国で注目を集めている概念であり、いわば日本の「職人魂」のように細部にまで徹底してこだわってモノづくりを行うという考え方として捉えられている。中国製品を見る限り、中国の製造業には「匠の精神」を持った職人のような人材はあまりいないようにも見受けられるが、中国メディアの思客は「中国で近ごろ、ドイツや日本の匠の精神に学べという風潮がある」と伝える一方、「匠の精神とはそもそも舶来品ではなく、中国生まれの概念である」と主張した。

 記事は、匠の精神とは「極致を追求する考え方」であるとし、古代中国の数々の発明やきらびやかな工芸品を見れば分かるとおり、「さまざまな独創的なものを作り出し、輸出をし続けてきた匠の国である」と主張。

 清朝末期から中国は暗黒の時代を迎え、工業化は他国に比べて大きく遅れを取ったとしながらも、中華人民共和国の建国以降、中国はわずか60年ほどで世界の工業化と歩みを同じにするまで成長したと主張した。また、中国は有人宇宙船や高速鉄道、大型旅客機を生産できるうえ、世界に名だたる大企業も生まれたと指摘し、「こうした成果はまさしく、現代の中国人がかつての中国人と同様に極致を追求する匠の精神を持っていることの証」であると論じている。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)