2015年に多くの中国人旅行客が日本を訪れ、温水洗浄便座を爆買いしたという報道は中国でも大きな関心を集めた。こうした中国人旅行客による爆買いに対し、中国メディアからは「日本で販売されている温水洗浄便座は中国で生産されたもの」、「中国でも優れた温水洗浄便座は生産できるため、日本企業の製品と中国企業の製品には差はない」などといった主張も多く見られた。(イメージ写真提供:123RF)

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 2015年に多くの中国人旅行客が日本を訪れ、温水洗浄便座を爆買いしたという報道は中国でも大きな関心を集めた。こうした中国人旅行客による爆買いに対し、中国メディアからは「日本で販売されている温水洗浄便座は中国で生産されたもの」、「中国でも優れた温水洗浄便座は生産できるため、日本企業の製品と中国企業の製品には差はない」などといった主張も多く見られた。

 だが、中国メディアの企業観察網によれば、中国の質検総局がこのほど行った温水洗浄便座に対する抜き取り検査の結果、合格率はわずか60%にとどまったと指摘し、不合格品のほとんどは中国の中小企業が生産した製品だったと伝えた。

 一方、中国の大手メーカーが生産した製品は機能、安全性ともに日本企業の製品に劣らないと改めて主張し、「日中の製品に差があるとすれば、それはブランド力」であると論じた。

 記事は、中国で今なお温水洗浄便座という製品がしばしば社会の注目を集めていることを指摘し、それは日本での爆買いが理由の1つであると指摘。一部の中国人からすれば、日本はあくまでも「排斥」の対象であるにもかかわらず、多くの中国人が日本を訪れ、日本で爆買いしていることは「国辱を忘れ、外国に媚びる」行為に映ると主張。単なる消費だが、日本における消費に関しては民族問題にまで話が飛躍し、自然と注目を集める存在となると指摘した。

 一方で、消費者は購入時において自由に選択する権利を持つとし、中国人消費者が日本製品を購入するのは「日本製品」だからではなく、消費者の立場に立って考えられた使いやすさや、安心感、利便性があるためであると指摘。中国国内で生産されたものであっても、日本企業の製品であればそれは日本製品であるとし、「ブランドが示すものは産地ではなく、品質である」と論じた。

 近年、中国製品の品質が向上していることは事実だろう。中国メーカーのスマホは価格の割に品質が高い。価格の安さが競争力の源泉だった中国製品は今、コストパフォーマンスの高さが競争力になりつつあるのだ。細部にまで徹底して造られる日本製品は中国製品とは違った点が競争力となっており、ブランド力だけで日中の製品を比較することは不可能だ。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)