中国メディア・新華社は11日、中国企業による世界規模の企業買収の動きが、従来の資源・エネルギー分野から健康用品、化粧品といった日用品分野にまで及び始めているとする記事を掲載した。(イメージ写真提供:123RF)

写真拡大

 中国メディア・新華社は11日、中国企業による世界規模の企業買収の動きが、従来の資源・エネルギー分野から健康用品、化粧品といった日用品分野にまで及び始めているとする記事を掲載した。

 記事は、オーストラリアの人気健康用品ブランドSwisseが昨年9月、香港で上場している中国の乳幼児用品企業・合生元に株式の83%を売却したと紹介。買収を巡って合生元と争ったのも上海の企業であったとした。また、中国人観光客のあいだで強い人気を誇る韓国のフェイスマスクブランド・クリニー(メディヒール)についても、昨年12月に中国企業の朗姿の子会社が、同ブランドを持つ韓国L&P社の株式を10%取得したと伝えた。

 さらに、今年に入っても中国企業による外国企業買収の勢いは止まず、1月15日にはハイアールが米GEの家電部門を買収、同29日には深センの女性ファッション企業が米エド・ハーディ株式の大部分を取得、そして今月3日には中国化工集団がスイスの農薬・種子メーカー、シンジェンタの買収を発表したと紹介した。

 そして、「これらは氷山の一角」としたうえで、中国企業による買収のターゲットがエネルギー・資源から消費財、製造業、科学技術へと拡大傾向にあり、「中国企業が買収の実力を身に着けたことと、自らの短所を見つけ、買収によって補おうとしている」という背景があるといった専門家の意見を伝えた。その一方で、「買収にはブランドの発展、市場の変化といったさまざまな不確定要素からなるリスクが存在する」という業界関係者の指摘を紹介。今後、中国が「OEM大国」から「ブランド強国」になるための道は、まだまだ遠く険しいものであると評した。

 カネの力に物を言わせて企業を次々に買収、業務を拡大していったものの、時代の流れについて行くことができずに経営破たん、といったケースは日本でも見かけることがある。買収されたブランドを愛していた消費者にとっては、迷惑極まりない話だ。次々に買収を仕掛ける中国企業には、自分たちの金儲けのことばかりに気を取られず、引き受けたブランドの更なる成長を目指す一方で、オリジナルのブランドを育てることにも力を入れてもらいたいものだ。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:123RF)