11日、北京晨報は、申年を迎えた中国ではベビーブームを迎える可能性があり、粉ミルクメーカーがその恩恵を受けると伝えた。一方で、海外の国は戦々恐々としている。写真は申年の切り絵。

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2016年2月11日、北京晨報は、申年を迎えた中国ではベビーブームを迎える可能性があり、粉ミルクメーカーがその恩恵を受けると伝えた。一方で、海外の国は戦々恐々としている。

中国人は出産にも縁起を担ぐ。2012年の辰(龍)年には、「子どもを辰年にしたい」と年末に帝王切開を行う妊婦が相次いだことも話題となった。今年の干支(えと)はサルだが、サルは「賢くて機転が利き、自信があり楽観的」という良いイメージがあるため、一人っ子政策の廃止とあいまって、ベビーブーム到来が期待されている。クレディ・スイスの推計では、年間の出生数が300万〜600万人増加するとされている。

これにより恩恵を受けるのが、粉ミルクやおむつなど乳幼児用品メーカーだ。オンラインショッピング大手・アリババによると、今年、購入された正月用品のなかで乳幼児用品の比重が上がっており、特に外国製の粉ミルクなどの人気が高くなっているという。

一方、中国でベビーブームが起きることに頭を悩ませる国もありそうだ。中国では自国の粉ミルクに不信感を抱いく人が多く、外国製の粉ミルクの人気が高い。そうした背景から、海外で粉ミルクを買い占め、中国国内に転売する企業や個人が数多く存在し、現地の人々が粉ミルクを買えなくなるなどの問題を引き起こしている。

たとえば、ドイツでは国内の粉ミルクが品薄状態になっており、粉ミルクメーカー・ヒップ社は現在、週7日、24時間体制で生産に追われている。生産量は以前の2倍に増えているが、それでも供給が追い付かない状態だという。現地ドラッグストアでも、1人の購入数を制限するなどしているが、大勢で押し寄せてこられては限界がある。

オーストラリアでは、ドイツと同様、粉ミルクの品薄が続いているほか、野菜や果物の輸出にも影響を与えている。オーストラリア園芸輸出協会のマニス会長によると、本来であれば野菜や果物を積むはずの中国行きの航空便の貨物スペースが、粉ミルクに占領されており、腐りやすい商品が輸出できない状態だという。 粉ミルクを輸出しているのは、主に中国人が経営する小規模の代理購入企業で、こうした企業が高い輸送費を支払い、貨物スペースを独占しているのだ。

また、オランダでは先日、中国人に無差別に粉ミルクを振りかけるいたずら動画が問題となったが、この背景にも中国人による粉ミルク買い占めが社会問題になっていることがあげられている。中国でベビーブームが起きれば、これらの国々が抱える問題はより深刻さを増す可能性がある。(翻訳・編集/北田)