清原選手も陥った危険な心理 人の心はスキマだらけ?

写真拡大

かねてから覚せい剤疑惑が報じられていた野球解説者の清原元選手が覚せい剤所持と使用の疑いで逮捕されました。

現役選手時代は「覚せい剤打たずにホームラン打とう」のキャッチで覚せい剤撲滅の広告塔も務めていました。

2009年に同じ容疑で逮捕された酒井法子さんも同じく覚せい剤撲滅の広告塔だっただけに、覚せい剤問題の根深さを感じさせます。

覚せい剤にハマるのは特別な人だけではない!


恐ろしいのは覚せい剤にハマるのは、必ずしも特別な人だけではないことです。
誰でも覚せい剤にハマる可能性があるのです。

しかし、覚せい剤にハマるにはいくつかの条件もあるようです。
その条件を避けるように心がければ覚せい剤にハマることも避けられます。

ここでは心理学者で神奈川大学教授の杉山崇先生に心理学の立場から覚せい剤にはまらない暮らし方を教えてもらいました。

「別社会」には足を踏み入れない!


暮らし方としては覚せい剤を入手できない環境を維持することが最も大事です。
手に入らなければ所持することも使うこともできないからです。
覚せい剤が流通する別社会に足を踏み入れないように心がければいいのです。

犯罪に巻き込まれて強制的にその世界に連れ去られる場合を除けば、心がけ次第で覚せい剤に縁のない生活をおくることもできます。

しかし、その別社会の入口は私たちが暮らす社会のいたるところに開いています。「まさか」と思うような信頼していた人がその入口であることも少なくないのです。

その入口は私たちを心のスキマからくる苦悩から救うかのように見せかけて誘い込みます。

人の心はスキマだらけ


実は人の心はスキマだらけです。
どんなに充実した人生を送っていても変化が乏しくなると必ずスキマが生まれます。

心のスキマは生存競争の中で不測の事態に備えるために獲得した人類の才能の一つです。

しかし、現代社会では不測の事態は少なくなりました。
心のスキマが開きっぱなし…。人は贅沢なものでこれはこれで虚しいのです。

今の生活を変える気はない、でも何か虚しい…何かでスキマを埋めなければなりません。
誰もが依存できる何かが必要なのです。
仕事や家族など誰からも評価してもらえる何かに依存できる人は幸せです。

ですが、創作活動に苦しむアーティストのように家族や仕事仲間と分かち合えない悩みを抱えていたり、仕事や家族が依存できるほど充実したものになっていないと、スキマが広がります。

どうやって心のスキマを埋める?


大事なことは一瞬スキマが埋まったような満足感を求めることではありません。

自分が今ここに生きていること、今日も大切な何かを失うことなく無事に生き抜けたことへの感謝と喜びでスキマを埋める生き方を見つけることです。

私たちはマインドフルな生き方と呼びますが、この生き方をしていれば別世界に迷い込むリスクは格段に減るでしょう。ぜひ、試してみてください。


<執筆者プロフィール>
杉山 崇
神奈川大学人間科学部/大学院人間科学研究科教授。心理相談センター所長、教育支援センター副所長。臨床心理士、一級キャリアコンサルティング技能士、公益社団法人日本心理学会代議員。