12日、東京証券取引所の日経平均株価が大幅続落、一時前日比700円超安い1万4992円に沈んだ。1万5000円を割り込んだのは14年10月以来約1年4か月ぶり。写真は東証。

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2016年2月12日、世界的な金融資本市場の混乱を背景に、東京証券取引所で日経平均株価が大幅続落、一時前日比700円超安い1万4992円に沈んだ。節目となる1万5000円を割り込んだのは14年10月以来約1年4か月ぶり。昨年12月1日終値は2万12円だったから2カ月強で5000円以上値下がりしたことになる。

11日の欧米市場での株価や原油価格下落を受けたことに加え、円相場が一時1ドル=110円台に急騰したため、日本企業の業績悪化を懸念する「日本株売り」が殺到した。円安が日本企業の収益を押し上げた要因だっただけに失望売りに見舞われた。運用リスクを避けようとする動きが急拡大し、全面安の展開。世界経済の先行き不透明感から各市場は動揺している。

11日の米株式市場でダウ工業株30種平均は5日続落。昨年8月の水準を下回り、約2年ぶりの安値を付けた。投資資金は金利のつかない金に向かい、同日のロンドン市場で、1オンス1240ドル台と約1年ぶりの水準に上昇した。

株式市場からの資金流出も世界的な規模で加速。株安のペースは2008年秋のリーマンショック金融危機に近い。ここ10日間の円高だけで日本企業には5〜10%程度の減益要因となるとされ、東京株式市場でも外国人投資家の売りが強まっている。「2008年6月に1万4000円台だった日経平均株価が4カ月後の10月に7000円前後に半減したケースに酷似している」と分析する市場関係者もいる。

市場の動揺を受け、追加緩和や為替介入など、政府・日銀による対応が注目される。麻生財務相は12日、「昨今の金融市場の状況を踏まえた政策協調について検討を進めていきたい」と語ったが、世界的な景気悪化の中で、通貨安を促したいのは米欧の各国に共通するため、理解が得られるか疑問。効果も限定的だろう。

今月26〜27日に中国・上海で開催される20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議で市場動揺への対応策が打ち出されると期待する市場関係者も多いが、先進国から開発途上国まで含む各国の思惑が錯綜(さくそう)するのは必至、難航が予想される。(八牧浩行)