電灯が当たり前になっている現在の日本でも、伝統的なフォルムの「ちょうちん」は照明器具の1つとして重宝されており、飲食店や祭りの場で当たり前のように見かける。中国メディア・環球時報は5日、「古いもの」でありながら現代日本社会に欠かせない存在である「ちょうちん文化」について紹介する記事を掲載した。(イメージ写真提供:123RF)

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 電灯が当たり前になっている現在の日本でも、伝統的なフォルムの「ちょうちん」は照明器具の1つとして重宝されており、飲食店や祭りの場で当たり前のように見かける。中国メディア・環球時報は5日、「古いもの」でありながら現代日本社会に欠かせない存在である「ちょうちん文化」について紹介する記事を掲載した。

 記事は、日本の「ちょうちん」についてかつて「懐中電灯」的な役割を果たしていた照明器具であるとするとともに、現代でも冠婚葬祭や店などの装飾、宣伝に広く用いられていると紹介。日本国内の祭りでは白地に墨で文字や図柄が書かれた「ちょうちん」を見かけるとし、「中国人にとっては葬式を思い起こさせ、祭りという感じにはならない。しかし日本人にとって白は神聖で清らかなイメージであり、神事の祭りであるからこそ用いられる色なのだ」と説明した。さらに、京都では一部地区を除いて「ちょうちんは白」との規定があり、そうすることで「古都の伝統的色彩を持たせ、その風貌を守っている」のであるとした。

 また、日本の飲食店の多くも「ちょうちん」を宣伝用品として愛用していると紹介。ぼろぼろの「ちょうちん」は「廉価で気軽に入れる」ことをアピールするものであり、わざわざ安物の「ちょうちん」を購入したり、破れても急いで修理しなかったりする店主もいると解説した。一方で、昔ながらの技術により竹と紙で作った立派な「ちょうちん」が入口に飾られていれば、それは高級店のサインであるとも紹介した。

 記事はさらに、現代の日本人の生活と切り離すことができないものの、「ちょうちん」の工芸技術を受け継ぐ場所が減少していると説明。また、組み立てから紙張り、文字入れまで全工程をこなせるまでに10年かかるとした。一方で、技術を伝承するための試みとして、京都では制作体験教室を開く工房もあり、観光客の人気を博していると伝えた。

 そして最後に「電灯が主な照明になったが、文化的な意味や歴史感に満ちた『ちょうちん』の魅力はなおも十分。生活リズムが速くなっている現代人の心を慰めているのだ」と結んだ。

 中身がろうそくであろうと、電球の灯りであろうと、ちょうちんから放たれるオレンジ色の柔らかい光にはそこはかとないノスタルジーを感じる。そして、なんとなく焼き鳥をほおばりながら酒を流し込みたくなるから不思議だ。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:123RF)