職人が炭火で焼き上げる

写真拡大

 1970年に発売され、現在は年間1700万缶を出荷する『ホテイのやきとり』シリーズ。大ヒット缶詰の代表「やきとりたれ味」はどのように作られているのか。その製造元に潜入。定番の味のヒミツは美味しさの追求にあった。

 現場を知るホテイフーズコーポレーション販売部の大木泰人氏が語る。

「当時までは海外輸出向けの缶詰がメインだったのですが、社会情勢の変化もあり、国内向けの展開が急務でした。『日本人になじみが深く、他社でやっていないもの』を開発目標としました」

 予想を上回るヒット商品となるが、品質保持は簡単ではない。

「毎日、全国から産地の異なる鶏肉が入荷してきます。脂身の多さやサイズが違うものを均一に焼くのは非常に難しい。特に炭火の過程は職人が目を光らせていますね」

 旨味が落ちないよう遠赤外線で焼き、さらに炭火で香りを付けているという。5種類ある味の中で人気は?

「ダントツでたれ味。2位は塩味で、3位は柚子こしょう。若者には激辛、ガーリックペッパーも好まれています。

 近年は防災備蓄食としても注目されています。鶏の脂は豚や牛より融点が低いので常温でも口どけがよく、美味しくめしあがれます。有事の際はやきとり缶が最適です」

※週刊ポスト2016年2月19日号