中国メディア・環球時報は6日、日本貿易振興機構(JETRO)の最新データを示したうえで「日本企業による中国からの大規模撤退」現象は事実に反すると結論づけた記事を掲載した。記事ではさらに、日本企業の世界における役割、中国に対する立場が変化しつつある一方で、日本企業の競争力は決してなくなったわけではないとの見方を示した。(イメージ写真提供:123RF)

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 中国メディア・環球時報は6日、日本貿易振興機構(JETRO)の最新データを示したうえで「日本企業による中国からの大規模撤退」現象は事実に反すると結論づけた記事を掲載した。記事ではさらに、日本企業の世界における役割、中国に対する立場が変化しつつある一方で、日本企業の競争力は決してなくなったわけではないとの見方を示した。

 記事は、JETROの報告では「多くの企業が中国での業務拡大を選択している」と紹介。なかでも非製造企業における業務拡大が製造企業を上回り、とくに中国国内向けの「卸売り・小売」に関わる業種で業務拡大の姿勢が鮮明になっていることを伝えた。そのうえで、「輸出型の日本企業は中国における優位性が少なくなっているが、販売型の企業にとってはなおも巨大な潜在力を持った市場である」とした。

 一方で、製造業においても新たなメリットの模索が行われており「薄利なB2C(企業対顧客)からB2B(企業対企業)への移行が徐々に進んでいる」との見解も示した。そして、復旦大学金融研究センターの専門家が「日本が世界経済に担う役割は、今や末端製品の製造ではない。多くの『中国製』の中心部品は日本から来ており、日本企業の競争力を侮ってはいけない」と解説したことを伝えた。

 記事はさらに、今後日本企業による対中投資は自動車、医療、環境保護、エネルギーの4分野が中心になるとする専門家の見方を紹介。また、日本企業にとって、以前は「支援」の対象だった中国が、その後「協力相手」となり、そして今では「競争相手」へと変化しており、技術を競争力の核とする日本企業にとって対中投資には慎重にならざるを得ない部分がある一方で、高齢者介護分野など新たな「協力」の可能性も見えていると説明した。

 時代が変化すれば互いの協力の形にも少しずつ変化が見られるというのは、ごく自然の成り行きと言えるだろう。中国は今や日本を政治的にライバルと目し、時としてやや過激とも思える言論でけん制を仕掛けてくるが、一方で互いの利益が合致する部分については積極的に協力関係を築こうとする柔軟性を持っている。上手くやっていくには、やはり相互理解が必要だ。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:123RF)