【介護実録】困った 介護人材 の採用の実態とは?

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現状の職員数は約150万人(2012年現在)に対し、2025年までに約250万人が必要と言われる介護業界。

しかし、依然として介護現場では人材不足が根強くあり、現場の採用担当者たちも「慢性的な人手不足」と口をそろえます。

ところが、それは働きたいという人の絶対数が少ないというよりも、介護業界で働きたいと門を叩く人材自体に問題が多く、「人材不足でも採用できない」のが現実のようです。
それでは、介護人材の採用の実態についてみていきましょう。

困った 介護人材 の採用の実態(1)遅刻は当然、服装もジャージ


都内でデイサービス施設を運営する経営者は、施設で働く介護職員が慢性的に不足していることをこぼします。
そのため、ほぼ毎日のように募集広告を使って人を集め、採用活動を行っていますが、そのほとんどの人材を「こちらからお断りする」と言います。

「基本的に介護の採用募集で来る人は、社会人の基本がなっていません」

まず、時間を守らないのは当たり前。
電話で面接の時間を約束しても、その時間通り訪れる人はかなり限られているそう。5分、10分遅れるぐらいは覚悟して面接に望むと言います。

しかも遅れる人の大半は、遅れる旨を電話等で事前に伝えることはほぼなし。
最悪の場合は、連絡もなく平気でドタキャンをする人もいるそうです。

「ある人は、道に迷って遅れている、と連絡があり、道順を教えて待っていたら結局来なかった。何のために道を尋ねて来たのか意味が分かりません」

次に、面接に臨む服装の常識のなさ。
その施設はパート採用のため、スーツなど正装であることは求めていないそうですが、それでも訪れる人の服装にはあきれかえることが多い、と経営者は言います。

「その辺のコンビニに出かけるような上下スウェットやジャージで訪れる人も少なくありません。人に会う時の格好ぐらい、こちらから言われなくても考えられる人でないと話になりません」

介護は利用者と相対する接客業でもあります。
そのための一般常識ぐらいは持っていてほしいと経営者は言いますが、残念ながらそれすらも持たない人材がほとんどだと、疲れた表情でつぶやきます。

介護人材の採用の実態(2) 履歴書も常識ハズレ


神奈川県で介護サービスを展開する福祉法人の採用担当者は、採用時に持ってくる履歴書の段階で、採用不可とせざるを得ない人も多いと嘆きます。

「履歴書の項目に沿って、文量が多くなくても丁寧に書いてくれていれば問題ないのですが、それすらもできない人材があまりにも多い」

何枚も履歴書を書いているからか、丁寧さに欠け、なにを書いているか分からない状態のものも珍しくないそう。
ある人は、面接時に別の書類に記入させたところ、履歴書とは明らかに異なる筆跡だと判明。親か誰かに履歴書を代筆させていたことが判明したと言います。

履歴書の「写真」は、さらにその人材の問題点を浮き彫りにするといいます。

プリクラを貼ってくるのは想定の範囲内。
なかには他の履歴書からはがして「再利用」したのか、明らかに裏が剥がれかけた写真もあったそうです。

「最も印象的だったのは、自分の写真の眼を大きくしたかったのか、マジックで眼を描き加えていた女性もいました。怒りを通り越して笑ってしまいましたね」

今回話をきいた2人の介護業界の採用担当者は、こうした「問題人材」をきちんと不採用にしていますが、人材不足のあまり仕方なく採用してしまうこともあるそうです。

こんな「問題人材」が提供する介護サービスをあなたも受ける可能性があると思うと、この自体は決して他人事とは言えないでしょう。

執筆:Mocosuku編集部