「夢の国」も世知辛い?(画像は15年11月編集部撮影)

写真拡大

「やっぱり夢の国も金儲けなのね」――。東京ディズニーリゾートを運営するオリエンタルランドは2016年2月8日、「東京ディズニーランド」(TDL)と「東京ディズニーシー」(TDS)の入園料引き上げを発表した。

新料金は16年4月1日から導入され、大人1日利用券の価格は500円増の7400円となる。これで値上げは3年連続となり、ネットでは「えっ?!また値上げするの」「毎年恒例みたいになってるな...」などと戸惑いが広がっている。

10年間では「2000円」近くも値上がり

今回の価格改定では、平日の18時以降から入園できる「アフター6パスポート」など一部を除く、ほぼ全てのチケットが値上がりする。主力の「1デーパスポート」(1日券)は大人が500円増の7400円、12歳〜17歳が400円増の6400円、4歳〜11歳が300円増の4800円となる。

こうしたチケットの値上げは3年連続で、14年3月末と比べて大人の料金は1200円も高くなった。さらにいえば、06年4月の入園料は5500円。ここ10年の間に2000円近くも値上がりしたことになる。96年から06年3月末までの10年間の値上がり幅が400円だったことを考えると、値上げのペースは明らかに加速している。

今回の値上げについて、オリエンタルランドの広報部はJ-CASTニュースの取材に、

「弊社としては、常に『パークの価値に見合った価格』を提示したいと考えております。今回の価格改定も、顧客満足度調査などの指標を踏まえた上で決定いたしました」

と強気の答えが返ってきた。その上で、価格改定の背景には「キャストの教育やコンテンツの強化など、パークのクォリティー向上を図る狙いも当然ある」ともいう。また、今回の値上げで入場者数が減少することは「見込んでいない」という。

14年以降、値上げしても減らない入園者数

確かに、過去のデータを見ても、入園料の値上げがTDLとTDSの集客に与える影響は少ないといえる。2015年4月に大人1日券が6400円から500円値上がりしたにもかかわらず、集客は好調を維持している。15年度の入場者数は両パークあわせて3040万人となる見通しで、これは過去3番目に多い数字となる。また、過去最多の入場者数を記録したのも、増税で入場料金が値上げされた14年度のことだ。

こうした経緯もあるのか、9日のオリエンタルランドの株価は、東証1部の97%の銘柄が値下がりする厳しい相場展開だったにもかかわらず、前日比191円増の8000円と値を上げた。チケット値上げによる収益押し上げの期待感が影響したとみられる。

しかし「入園料インフレ」に対して、ファンの間では戸惑いが広がっている。ツイッターを見ると、

「はあ?ディズニーまた値上げ?いくらなんでもやりすぎじゃね?」
「大人はいいだろうけど、少ないお小遣いとかバイト代でディズニーに行くのを楽しみにしてる学生達は大変だろうな」
「ディズニーまた値上げとか信じられない。前回値上げした分、ゲストをより満足させたサービスっていくつありました?? 言いたくはないけど、なんかもう夢の国じゃなくなっていく」

といった批判的な投稿が数多く見つかる。また、学生とみられるユーザーからは、「これ以上値上がりしたら行けない」「貧乏人は行けないなぁ」などと切実なコメントが寄せられている。

東京ディズニーリゾートだけが入園料の値上げを進めているわけではない。大阪府のユニバーサル・スタジオ・ジャパン(USJ)は、2010年から7年連続で値上げを行っている。10年には6100円だった大人一日券の入場料が、毎年の値上げで現在は、今回のディズニーと同じ7400円になっている。

東京ディズニーリゾートの今後の入園料について、野村証券の山村淳子アナリストは「入園者数への影響は8500円程度まで出ない」として、これからも短い周期で値上げを行う可能性があると、16年2月8日の日経新聞電子版に語っている。