″燻製″サイコー! 漫画『いぶり暮らし』レシピを再現してみたら顎がはずれるほどうまかった

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いまアツい漫画のカテゴリに「グルメ」があります。

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古くは、『包丁人味平』『ミスター味っ子』から始まったグルメ漫画は、『美味しんぼ』『クッキングパパ』を経て人気カテゴリの一つに。グルメ漫画ですから、主役は当然プロの料理家になると思いきや、この二作はどちらもプロの料理人ではありませんでした。

また、最近では“食べるだけ”のストーリーで展開している漫画『孤独のグルメ』がヒット。ドラマ化もあって幅広い層から支持を得ています。酒を飲みながら鑑賞したくなる『ワカコ酒』や、『ラーメン大好き小泉さん』『深夜食堂』のようにドラマ化されるグルメ漫画も多数。

さらに細分化は進み、美味しい朝食を求める『おしゃべりは朝ごはんのあとで』や、お取り寄せグルメをテーマにした『おとりよせ王子 飯田好実』、スイーツ作りに挑戦する『スイーツ本部長 一ノ瀬櫂』など、個性的なものが増えています。

どちらかというとプロ料理家ではなく、身近な存在の人のこだわりのグルメの楽しみ方に焦点をあてたものが多いように感じます。昨今のグルメ漫画のヒットは脱力系のものも多く、そういった“共感”できることが人気の秘密なのかもしれません。

そんな中、筆者が驚いたのが、“燻製”を楽しむ男女を描いた『いぶり暮らし』です。

同棲中のカフェ店長・頼子と、フリーター・巡は、週に1回の休みには決まって燻製料理を堪能。それが彼らの最大の贅沢な時間となっているのです。なんともニッチなテーマで展開しているのでしょう。ただ、燻製を堪能するだけでなく、食卓を贅沢にするアイデアも満載。同作の影響を受けて、燻製生活に憧れる人が続出しています。実際に燻製生活に挑戦している人もいるようです。

昨年度の夏、燻製デビューした筆者。富士山が見える静岡県のキャンプ場でゆっくり燻しながらいただいた手羽元や練りもの……、非常に美味しかった記憶が昨日のことのよに思い出されます。燻製作りはその美味しさも嬉しいですが、どんな味になるのか「待っている時間」もなかなか贅沢なのです。

燻製デビューしてわかったことは、思っていたほど難しくないし、めちゃくちゃ美味しい。そして、お酒との相性が抜群に良いということ。

今回は、同作に登場する燻製メニューを再現してみました。まだキャンプには早い時期ですので、自宅で使えるパナソニックの「けむらん亭」を使用。ユニークな名前の燻製機は自宅で気軽に燻製が楽しめる優れもの。煙が出ないので、ホームパーティーなどで活躍しています。

ここから燻製作りを解説します。まずは手始めにチーズを燻製にしてみました。奥にあるのが燻製に使うチップで、燻製容器にまんべんなく広げます。

チップの上にアルミホイルを巻いた網を乗せ、その上にチーズをそのまま乗せ、そして更にアルミホイルで全体に蓋をして「けむらん亭」へ。

……それから約15分。すっかり色みも変わって、立派な燻製チーズのできあがり。というか、既に良い香りが漂っており、お酒が早く飲みたくなるのです。

ここまではウォーミングアップみたいなもの。では、同作1巻に登場する「アーリーレッドと燻製ツナのディップ」「燻りたらことクリームチーズのディップ」「スモークロースハム」に挑戦してみましょう。

まずは、「アーリーレッドと燻製ツナのディップ」。ツナは若干色が濃くなる程度に「けむらん亭」で燻ります。その後、良い香りを放つツナをボウルに入れて、アーリーレッド(春に出荷される赤たまねぎ)と塩こしょうで和えたら完成。最後にオリジナルでパセリをふってみました。

続いて「燻りたらことクリームチーズのディップ」は、「けむらん亭」から取り出したたらこにマヨネーズを少々、練ったクリームチーズと混ぜてディップに。これに合わせてバゲットも用意して焼いておきたいところですね。

最後にハムはそのまま燻製機に入れ、約20分待つ。しっかり燻せたら、2.5cmで切ると完成。せっかくですので、うずらのたまごやたらこもそのまま燻してみました。煙はないのに香りが部屋中に充満。もう、香りだけで飲めますね。

ということで『いぶり暮らし』の燻製メニューが、あっという間に完成しました。

早速食べてみると、口の中に広がる燻製の香り……美味いです(本当に)。これさえあれば何の味付けもいりません。ゆっくり堪能し、ついついお酒が進んでしまいます。

バゲットに「アーリーレッドと燻製ツナのディップ」を乗せてみました。いやぁ、魚介類と燻製ってとても相性が良いので、文句なしの美味しさ。

「燻りたらことクリームチーズのディップ」もバゲットに乗せてみましたが、チーズ・マヨネーズという王道の美味しさに勝るものはありません。同作に出てくるコメント同様に褒めても褒めても足りないくらいに美味しいから困ってしまいます。

ということでまとめますと、今回、アウトドアでもインドアでも、燻製はとても美味しいということがわかりました。手間がかかりそうなイメージのある燻製ですが、実はその行程はシンプルなもの。むしろ、燻している間はバゲットを焼いたり、お酒を作ったりと、のんびり過ごすことができます。

同作では、「待っている時間が、一番おいしい。」と、この贅沢な時間の過ごし方を表現しています。「いぶり暮らし」、めっちゃいいです。はまりました。

(屯田兵)

【書籍情報】『いぶり暮らし 1』大島千春著 徳間書店