美容整形大国・韓国!meunierd / Shutterstock.com

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 2016年、中国の旧正月(春節)は2月8日。中国圏からの民族大移動がまもなく起こる。10億人以上の人びとが帰省したり、海外へ旅行に出かけたりする。昨年の春節で、中国人観光客が大挙して来日し、「爆買い」していった光景はまだまだ記憶に新しい。

 中国人は韓国にも押し寄せた。日本と違ったのは、物を買ったのではなく、美容整形手術を求めての「爆買い」だったということだ。韓国への訪問目的のうち、美容整形などの医療サービスを目的にした渡航は約21万人、そのうち中国人は約2割を占めている(2013年時点)。

 美容整形のために中国人が渡韓するのは、韓国のほうが国内の医療機関より技術のレベルが高く、安価で安全、衛生面でも問題が少ないからだ。ちなみに、容姿が崩れたことを理由にする中国での訴訟の数は、年間約2万件以上にも及ぶのだという。

 とはいえ、韓国での美容整形ツアーに問題がないわけではない。毎年1割以上の割合で整形トラブルが増加し、昨年1月には50代の女性が美容整形手術によって脳死状態に陥ったりもした。それでも、美容整形ツアーはさらに増加の一途をたどっている。

15歳の少女に何が起こったか?

 中国人の美容整形といえば、昨年、中国人少女の写真が世界中で物議を起こした。整形を受けた15歳の少女がSNSに写真を投稿したところ、コメントが殺到したのだ。

 「お面張り付いてるみたいで怖い」「ヘビの妖怪みたい」「どうみても青鬼」「整形前可愛いじゃん、整形の必要ないよ」「親は何してんの」......。

 話題の的となったのは河南省の少女だ。去って行った元カレを取り戻す目的で整形手術を受けたと、彼女は説明している。手術前と後の写真を比べると、その白すぎる肌や尖った顎、アニメのキャラクターのような大きすぎる目、全体的にバランスを欠いた目鼻立ちは、まるでサイボーグのようなのだ。

 コメントに対し、彼女も気丈にも反論した。「毎日ブランドの香水をプレゼントされたことがあるのかしら?」 「毎日高級車で迎えに来てもらったことがあるのかしら?」「1か月で50万元も使ったことがあるのかしら? もしないのなら、おだまりなさい。 私に文句をいう資格はありません。今の社会はどんどん進んでるの、乗り遅れるわけにはいかないわ」と。

 15歳といえばまだ成長期だ。この若さにして顔全体にメスを入れるような大々的な手術をして大丈夫なのだろうか?

世界医師協会が未成年の美容整形にレッドカード

 韓国での整形は、なにも中国人だけがやっているわけではない。目を二重にしたり、鼻や顎をすっきりさせたりといった美容整形が、韓国人、特に女性の間ではごく当たり前の行為となっている。

 しかもその中にはまだ10代の少女も含まれているというから驚く。修能(日本の大学入試センター試験に当たる)を終えた高校3年生が手術する「修能整形」は驚くに足らず。それどころ中学3年生の生徒が「休暇整形」を受ける例も珍しくない。一部の医院では学割を謳っているところすらある。

 エスカレートする整形事情に対し、歯止めをかけようとする動きもある。2013年1月、未成年の整形を制限する医療法の改正案を国会議員が提出したのだ。それに対し、韓国医学会は「未成年者の幸福追求権を侵害する」として反対意見を表明、政府も抜本的な規制に動く様子はない。

 一方、世界の流れは規制する方向にある。2014年には世界医師協会(WMA)は未成年者に対する美容整形手術を禁止するガイドラインを発表したのだ。「子供たちは体が完全に成熟していないため、整形手術が危険なこともある」というのが理由である。

 今後、エスカレートする韓国の美容整形事情に歯止めはかかるのだろうか?  今後、先の中国の彼女が整形後遺症にならないかも心配である。
(文=編集部)