いまやクルマ選びで欠かせない要素のひとつと言っても過言ではないのが、ハイブリッドでしょう。

当初は「トヨタ・プリウス」を筆頭に数種類のみの販売でしたが、現在ではミニバンやSUV、スポーツカー、さらには発進時にモーターのアシストが加わる簡易的なハイブリッドシステムが軽自動車に採用されるなど、いまや全ジャンルへ拡大しています。

ただ、振り返ってみると、搭載するメカニズムが荷室を圧迫したり、制御のクセがもたらす独特な走行感覚に違和感を覚えるなど、主役である低燃費を引き立てるかわりに目をつぶっていた部分もありました。

しかし、現在のハイブリッドシステムは小型化と制御の緻密化が進み、以前ほど不自然な部分はありません。そして、ミニバンなら広大なスペース、SUVなら悪路走破性など、そのクルマが本来備える魅力を損なわずに、そこに低燃費をプラス。

これまでの主役的な立場ではなく、名脇役として主役の魅力を惹き立てているのです。

常に進化を続けてきたハイブリッドカーのなかから、2015年に登場した最新モデルの魅力をまとめてご紹介いたします。

■トヨタ・プリウス
(JC08モード燃費 最良値:40.8km/L)

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エコカーとして真っ先に名前が挙げられる「プリウス」。持ち前のハイブリッドユニットがもたらす低燃費に加えて、実用性も確保されていたことから多くの支持を集め、いまや見ない日は無いほど。まさにハイブリッドの立役者であります。

そんな「プリウス」が、昨年12月に待望のフルモデルチェンジ。

前方へ170mmズラしたルーフピークからボディ後端にかけて緩やかに傾斜することで得た流麗なプロポーションは空力の良さを感じさせ、目ヂカラ鋭いマスクと相まって、より先進性を感じさせる姿で現れました。ルックスは大胆に攻めていますが、乗員スペースと荷室は先代よりも向上。

搭載されるハイブリッドユニットも全面刷新し、燃焼効率は40%を達成し、燃費は最良で40.8km/Lを記録。アクセルの踏み始めから踏み込みにかけての反応が従来よりもリニアになっており、よりスムーズな運転が可能になっています。

安全面では「Toyota Safety Sense P」を搭載。自動ブレーキなど最新の安全装備が充実しています。さらに、初の4WDを設定した点も注目です。

かつては低燃費が中心でしたが、新型「プリウス」は第一にフツーのクルマであり、そこにハイブリッドで効率を追求しているのが特徴。まさに、イマドキのハイブリッドを象徴する一台と言えます。

■トヨタ・アルファード/ヴェルファイア
(JC08モード燃費 最良値:19.4km/L)

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ファミリーユースを中心に支持を集めるミニバンのなかでも、「アルファード/ヴェルファイア」は持ち前の大空間に加えて、ド迫力のフロントマスクと各種装備や仕立ての放つラグジュアリーなオーラが好評のモデル。

昨年1月に登場した新型では、その存在感と上質感に磨きが掛けられただけでなく、高級ミニバン改め“大空間高級サルーン”へのイメチェンを遂げるべく、新開発のダブルウイッシュボーンサスペンションをリヤに採用したほか、防振・防音に有利な車体形状を追求。ハイブリッドの静粛性と滑らかさと相まって、さらなる上質クルージングを披露します。

そんな快適空間とハイブリッドユニットを抱えながらも、148Lもの床下収納を用意するなど、実用性はむしろ向上しているのもポイント。ハイブリッドの旨味だけを抽出した力作です。

■レクサス・RX
(JC08モード燃費 最良値:18.8km/L)

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SUVというと一昔前までは生粋のオフローダーを想像しますが、現在は豊かなライフスタイルを演出するオシャレなクルマとして人気を集めています。「レクサス・RX」はその先駆者たる1台。

1997年に登場した初代の洗練されたスタイルは好評を得て、後に欧州プレミアムブランドがこのカテゴリーの開発を推し進めるきっかけとなりました。

昨年に登場した現行モデルは、先代からホイールベースを延長させて伸びやかさを強調。レクサスのデザインアイコンである“スピンドルグリル”も迫力を増し、その風貌は「立派になった」のひと言。インテリアもレクサスの最新コーディネートで上質に。もう1サイズ下の「NX」を投入したこともあり、さらなる高級路線への歩みを強めています。

そんな「RX」、実はハイブリッドをこのカテゴリーで採用したのも初めてなのです。現行型にも採用されており、しかも組み合わせるエンジンは新開発のもの。前輪と後輪にモーターを備えており、悪路ではそれぞれ独立で駆動し走行をサポートします。

■ホンダ・シャトル
(JC08モード燃費 最良値:34.0km/L)

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小柄なボディに広大な空間を備えていたことで人気を集めた「フィット」。先代モデルには、全長を延ばして荷室を拡大し利便性を高めた派生モデル「フィットシャトル」があり、その実質後継機にあたるのが「シャトル」です。名前から“フィット”が取られた理由は、派生モデルからの脱却による車格のアップを図ってのもの。

その具体的な内容として挙げられるのが、内外装の上質化。とくにインテリアでは、ダッシュボードにソフトパッドをあしらうほか、クリスタルブラックや木目調パネルによる加飾で高級感を演出。シート素材は極細繊維を用いた高密度構造とすることで座り心地を向上。見て触れた際に質感の高さを感じられる仕立てが随所に施されています。

その一方、ハイブリッドユニットなどメカニズムは「フィット」と共有して燃費は最良で34.0km/Lを達成。5名フル乗車でも荷室は570Lし、フロアも平らでスクエアな形状のため、さまざまな荷物を積むことができます。

■ホンダ・ジェイド
(JC08モード燃費 最良値:25.0km/L)

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室内空間の広さがもたらす快適性と乗車定員の多さをウリに、いまなおクルマ選びの候補として挙げられるミニバン。ただ、全高が機械式立体駐車場の制限に引っ掛かったり、走りに不安を覚えるなど、なかにはミニバンの購入に踏み切れない方もいることでしょう。

そんな中ホンダは「オデッセイ」や「ストリーム」と、あえて背の低いミニバンを提案し、これがヒット。その経験を活かして、つくりあげたのが「ジェイド」です。

一般的なミニバンと同じく3列目を設けて乗車定員は最大6名を誇る「ジェイド」は、超高密度低床プラットフォームを用いて、全高は1530mmと機械式立体駐車場の利用が可能に。また、2列目シートはV字スライドによって足元スペースと前方視界が広く取れ、快適性を確保。その低さは走りにも効いており、腰高感のすくないスポーティな走りを楽しませてくれます。

■スズキ・ソリオ
(JC08モード燃費 最良値:27.8km/L)

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ボディサイズは3710×1625×1745mmと軽自動車よりもわずかに大きく、乗車定員は5名を確保。さらに、室内空間は後席乗員が足を伸ばせるほどのスペースを誇る──まさに軽自動車とミニバンの中間を埋める絶妙な一台が「ソリオ」です。

搭載されるパワートレーンは、1.2L 直4エンジンに“マイルドハイブリッド”と称するシステムを組み合わせ、発進から加速にかけてモーターでアシスト。1000kgを下回る軽量ボディを爽快かつ低燃費で走らせるのに貢献します。

ラインナップは「ソリオ」に加えて、二段式ヘッドライトが目を引くドレスアップ版「ソリオバンディット」も展開。また、本格的なハイブリッド版の展開も予定されています。

(今 総一郎)

2016年のオススメの新型ハイブリッドカー6車種!(http://clicccar.com/2016/02/05/352070/)