少しだけ陰のある子どもの表情に、なぜか目が釘付けに

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内閣府などが推進する「子供の未来応援国民運動」(以下「国民運動」)は、"チャンスがあれば、チャレンジできる"というスローガンを掲げたポスター約8万部を作成し、2016年2月中旬から全国の教育施設や民間企業、駅に掲出する。

ポスターに大きく描かれているのは、口が少しだけ「へ」の字の子どもの顔。どこかで見たことがあると感じた人もいるだろう。それもそのはず、ウサギの女の子のキャラクター、ミッフィーを生んだオランダの絵本作家ディック・ブルーナさんのイラストだ。

社会全体で子どもたちを応援する

ブルーナさんの作品は、温かみのある手描きの線や鮮やかな色使いが特徴で、世界中の人々に年齢を問わず愛されている。絵本は50か国以上に翻訳され、日本でも5000万部以上が刊行された。

ブルーナさんは世界各国の社会活動に協力している。赤十字や骨髄バンク、ユニセフで平和や福祉、子どものためのデザインを数多く手がけている。今回のポスターもまた、貧困に起因する日本の子どもの問題を社会の力を結集して解決しよう――という啓発のため制作された。

内閣府によると、ブルーナさんのシンプルで親しみやすい子供のイラストで目を引くとともに、あえて笑顔ではない表情を用いることで、子どもの貧困への問題意識を持ってもらうことを狙っているという。

育ち盛りの子どもの可能性は無限大だ。ところが現在の日本では、貧困家庭の子どもは十分な食事などがとれておらず、教育費の上昇もあって、全ての子どもが希望する質の教育を受けられる環境になっていない。2011年の厚労省調査によると、生活保護世帯の子どもの進学率は、一般世帯よりも約10%低い89.5%にとどまっている。彼らが大人になって再び生活保護を受給する、いわゆる「貧困の連鎖」も多数見られるという。

国民運動推進事務局は、国や地方自治体の支援情報を検索できるポータルサイトを運営している。また「子供の未来応援基金」を創設し、草の根で子供たちをサポートするNPOに対する支援を実施中だ。

基金への寄付はサイトで受付中。クレジットカードや銀行振り込み、NTTドコモのポイントで行うことができる。