教科書改訂に反対する生徒ら=2015年8月2日、教育部(台北市)前広場

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(台北 3日 中央社)教育部(教育省)は3日、2018年に導入予定の新しい「課程綱要」(課綱、日本の学習指導要領に相当)について、民進党の蔡英文政権が発足する5月20日以降に審議や公表を先送りすると発表した。審議会も6月に再編される見通し。

新課綱はすでに審議が開始されており、呉思華・教育部長(教育相)は先月26日、専門家グループによる議論が必要な社会科以外は、2月末または3月末に公表予定だと語っていた。

だが、今月1日に就任した新立法委員(国会議員)113人のうち、民進党と時代力量所属の64人の委員が審議の先送りを要求する動きを見せたこともあり、同部の林騰蛟・常務次長は3日、新課綱の審議や公表を新政権が発足するまで見合わせると表明。また、各界が求めていた審議会メンバーのリストと発言記録の公開についても、受け入れる方針を示した。

課綱をめぐっては、教育部が2014年1月に実施した改訂により、一部の教科書で戦後長らく続いた政治弾圧「白色テロ」や日本統治時代に関する記述などが削除、変更された。このため改訂撤回を求める動きが徐々に拡大。施行直前の昨年7月末には高校生らが同部の敷地内に突入し、座り込みの抗議を行う事態にまで発展した。

立法委員は改訂の撤回も同部に求めているが、林氏は改訂された課綱は昨年8月1日にすでに施行されていることや、旧課綱に基づく教科書の使用が認められていることを指摘、「撤回するか否かの問題ではない」としている。

(陳至中/編集:杉野浩司)