2016年から日本ではマイナンバー制度の運用が開始されたが、中国メディアの今日頭条はこのほど、日本人はマイナンバーという「身分証制度」に対して「非常に強烈な警戒感や拒否反応」を示していると報じた。(イメージ写真提供:123RF)

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 2016年から日本ではマイナンバー制度の運用が開始されたが、中国メディアの今日頭条はこのほど、日本人はマイナンバーという「身分証制度」に対して「非常に強烈な警戒感や拒否反応」を示していると報じた。

 内閣官房のウェブサイトによれば、マイナンバーとは「国民一人ひとりが持つ12桁の番号」であり、番号が漏えいし、不正使用の恐れがない限りは変更は行われない番号だ。社会保障や税金などの行政手続と紐付けられることになり、個人情報の取り扱いに対する懸念とともに根強い拒否反応が存在することは事実だ。

 記事は日本でマイナンバーに対して「非常に強烈な警戒感や拒否反応」があると主張する理由として3つ挙げている。1つ目は第2次世界大戦の痛ましい経験、2つ目は他人に知られたくない情報を隠し通せないこと、3つ目は個人情報が悪用される可能性だ。

 第二次世界大戦後、日本の様々な内閣が身分証制度を導入しようと試みたが、戦争の痛ましい記憶から民衆が「強烈に反対」したため失敗に終わっていると記事は説明。現在もマイナンバー制度と徴兵制とを結びつける分析は多いものの、日本政府が遂に身分証制度の導入に成功したのは戦争の痛ましい記憶が社会のなかで薄れつつあるためではないかとの見方を示した。

 また、日本では一部の人びとが生計を立てるために本業と副業を掛け持ちしていると記事は指摘。しかし16年から副業の勤め先にもマイナンバーを提出しなければならなくなり、勤め先も法人マイナンバーを持っていることから、誰がどの会社からいくら収入を得たかを税務署が把握できるようになったとし、こうした副業がバレてしまうとして一部の人びとは強い抵抗感を感じていると論じた。

 さらに記事は、マイナンバーを利用した詐欺事件が、制度の正式運用が始まる前に相次いで発生していると説明。一部統計によれば15年10月5日から11月下旬にかけて各地の警察は200件を超えるマイナンバーを利用した詐欺についての通報を受けた。通報した80%が高齢者だったという。

 「劇場型」と呼ばれる手の込んだ振り込め詐欺が示すように、詐欺を仕掛けるほうは知恵を駆使して金を巻き上げようとする。弱い立場の高齢者を狙う犯罪者はマイナンバー制度の運用に伴って、これからも新しい手口を考え出してゆくだろう。これら3つの理由が重なって、日本人はマイナンバー制度に対して「非常に強烈な警戒感や拒否反応」を示していると分析している。

 ちなみに、中国でもマイナンバーのような身分証と紐付いた個人番号が国民に割り振られている。こうした身分証は高速鉄道に乗車する際やホテルへの宿泊など、生活のいたる場面で提示が必要となるが、その一方で偽造や売買が横行するという中国らしい問題も起きている。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)