企業の社会的責任、企業文化・・・。中国の企業においてもこのような概念が浸透しつつあるが、概念としては理解していても「スローガンを掲げて満足」という状況に陥り、具現化できないケースも多いようだ。中国メディア・南方日報は1月29日、日本企業が経営理念に基づくオリジナリティあふれる企業文化を確立している例を紹介した。(イメージ写真提供:123RF) 

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 企業の社会的責任、企業文化・・・。中国の企業においてもこのような概念が浸透しつつあるが、概念としては理解していても「スローガンを掲げて満足」という状況に陥り、具現化できないケースも多いようだ。中国メディア・南方日報は1月29日、日本企業が経営理念に基づくオリジナリティあふれる企業文化を確立している例を紹介した。

 記事が紹介したのは、大阪に本社を置き足場のレンタル業などを営むSRGタカミヤの例。同社が「愛」を企業文化の中心に据え、社内に「己を愛する、人を愛する、会社を愛する」という言葉を掲示しているほか、結婚や出産にボーナスを出すなど早期の結婚や出産を奨励していることを紹介した。

 そのうえで、「家庭に責任が持てる人こそ、責任ある仕事ができる。妻が夫の仕事を理解し、睦まじい家庭があって初めて、会社も安定する」という独特な経営理念が同社の文化を生んでいることを伝えた。そして、この文化によって同社では創業から47年間従業員の流失率が低い状態を保っているとした。

 記事は、「中国の経営者は常に、進んで残業する日本の会社員の奉仕精神を羨むが、企業文化という角度からその精神の背景に存在するものを観察すべき」と解説。さらに重要なことは「企業文化はスローガンや標語ではなく、ルールや懲罰制度にまで落とし込むものだ」とし、従業員の家庭づくりを重視、奨励する同社の規則はいささか「奇抜」ながらも、そこには十分な愛が感じられると評した。そして「われわれにとってもっともリアルな参考例の1つだ」とした。

 企業には企業それぞれの経営理念や文化がある。その「芯」が1本通っている企業と通っていない企業では、会社全体の結束感が大きく異なるはずだ。会社の入口にでかでかと立派なスローガンが書かれた横断幕を掲げていても、その精神が制度を含む社内のあらゆる部分にまで貫かれていなければ、意味がないのである。そしてあくまでも、大切なのは「奇抜さ」ではない。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:123RF)