防衛装備庁が1月28日に、ステルス実証機「X−2」の姿をメディア向けに公開したことで、中国メディアは次々に、同機を評する記事を発表した。(写真は新浪網の1月29日付報道の画面キャプチャ)

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 防衛装備庁が1月28日に、ステルス実証機「X-2」の姿をメディア向けに公開したことで、中国メディアは次々に、同機を評する記事を発表した。ニュースサイトの観察者網は、同サイトの軍事カテゴリー総監督の潘凱恩氏による、X-2は実証機ということを別にしても、中国が開発中のステルス戦闘機の「J-29(殲-20)」よりはるかに劣ると主張する論説を掲載した。

 1月28日の公開までX-2の正式名称は「Advanced Technological Demonstrator-X(先進技術実証機-X)」の略称である「ATD-X」だったが、メディアでは通称/愛称である「心神」と表記することも多かった。中国では現在も「心神」の呼称が一般的だ。

 潘氏はX-2について、日本のTBSが2014年7月に、一部にモザイクを施した形で姿を放送したと紹介。その上で「モザイクをかけた理由が理解できない」と評した。モザイクを施した部分はいずれも、ステルス性向上のための技術が込めらる部分だが、改めて公開されたX-2の姿を見ても、形状などで米国で1990年に登場した技術との違いは見られず「独自性や秘密にしておいた理由が見当たらない」という。

 中国では、「X-2」を実戦用の戦闘機と勘違いした意見も多いが、同文章は明確に「実証機」として論評した。その上で、「X-2」はT-2練習機、T-4練習機からの流用が多いと指摘。

 米国で開発されたF-35のさらに次の世代の戦闘機技術を獲得するとされているが「開発の進行は楽観視できないと見られる」と主張し、そのために中国の詳しい軍事ファンも遠慮なく「J-20に比べて遥かに劣る」と指摘していると紹介。

 中国の専門家の傅前哨も、X-2はステルス性と推力偏向を実証するための航空機で、実戦に投入する戦闘機とは「非常に大きな距離がある」との見方を示したと紹介した。

 さらに、X-2はインテイク(空気吸入口)やキャノピー部分が機体から突出しているなど、ステルス性獲得には極めて不利な設計も見られると指摘。

 X-2で得られた結果から戦闘機を作り出すにしても、ウェポンベイ(武器格納庫)を含めて機体全体を最初から設計せねばならず、(機体が格段に重くなる戦闘機用の)大推力のエンジンもまだだとして、日本が戦闘機を自主開発するまでの道のりは遠いことを強調した。

 同記事は新浪網など中国の多くのニュースサイトが転載しはじめた。(編集担当:如月隼人)(写真は新浪網の1月29日付報道の画面キャプチャ)