2015年に日本を訪れた外国人旅行客の数は過去最高を記録した。日本政府観光局(JNTO)によれば、15年の訪日外客数は前年比47.1%増の1973万7000人に達した、うち約25%が中国人客だった。

 中国人旅行客の伸び率は前年比107.3%に達し、爆買いの影響もあって日本に大きな経済効果をもたらしたものと推測されているが、中国メディアの参考消息はこのほど、中国の経済成長率が鈍化するにつれ、日本のインバウンド産業の先行きに暗雲が立ち込め始めたと伝えた。

 記事は、シンガポールメディアの報道を引用し、中国経済の減速のほか、人民元の下落によって中国人旅行客が減少する可能性があることを指摘。中国の富裕層が不動産を所有していることから、中国で株価の急落に続いて不動産価格まで急落することを懸念する声が日本のインバウンド業界からあがっていると伝えた。

 中国人旅行客による消費は日本にとって極めて大きな経済効果をもたらすが、インバウンドの重点を中国だけに置くことは危険であろう。中国政府は銀聯カードによる現金引き出しの上限額をカード1枚あたり年間10万元(約180万円)に制限する政策を実施しており、国内での消費を奨励する姿勢を明確に打ち出しているからだ。

 また、中国の株価が急落しているが、株価下落は資産効果が剥げ落ちることを意味する。それに加えて不動産価格までもが減少すれば、いよいよ本格的に消費が冷え込んでしまうかもしれない。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)