中国国内の食品安全問題がクローズアップされてすでに久しいが、比較対象として日本の食品の安全性が紹介されてきた。一方で、「日本だって実はとても危ない」という八つ当たり的かつ乱暴な言論もネット上やゴシップ系メディアで散見される。このほど、そのような記事を掲載したのは、重慶市の共産党機関紙・重慶日報だった。(イメージ写真提供:(C)4045qd/123RF) 

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 中国国内の食品安全問題がクローズアップされてすでに久しいが、比較対象として日本の食品の安全性が紹介されてきた。一方で、「日本だって実はとても危ない」という八つ当たり的かつ乱暴な言論もネット上やゴシップ系メディアで散見される。このほど、そのような記事を掲載したのは、重慶市の共産党機関紙・重慶日報だった。

 重慶日報は31日発行の農村版7面に、「日本が言わない、食品にかんする秘密」と題した記事をほぼ1面分使って掲載、「日本産の食品は絶対に中国より安全だと多くの人が思っているが、日本の食品界には外部に言えない秘密がたくさんあるのだ」とした。

 そして「秘密」について、明治以降の工業化によって生じた大量の有害物質がすでに「手遅れ」なほどに全国の土地を汚染している、牛肉の偽装・老舗菓子店や料亭の期限切れ食品販売などスキャンダルが絶えない、中国産を日本産と偽って販売するケースが絶えない、日本の農家は中国より多くの農薬を使っているのに、政府は自国産の食品原料についてほとんど何の検査もしない、などを挙げている。

 記事の中身は、1年半ほど前から中国国内のブログや、軍事メディアと称して日本と中国との対決を煽りたがるネットメディアのあいだで盛んに転載されてきた典拠不明のもの。重慶日報は出典を「網易家居」と掲載しているが、当の網易家居も別メディアからの出典としており、その大元がどこなのかはもはや分からない。「日本の食品すべてが完璧に安全で、全く問題が生じる隙がない」と断言するつもりはないが、記事の論調は日本を貶めることを目的としているのは明らかだ。

 別メディアの記事を「コピペ」して使うというのは、中国のメディアにおいては常套手段。しかし、かりそめにも直轄市の共産党機関紙が紙媒体でこのような日本に対するネガティブな「コピペ」をしでかすとは、なかなかの仕事ぶりである。しかも、それがかねてから「反日的」とのイメージが付いて回ってきた重慶市とあれば、なおのことだ。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:(C)4045qd/123RF)