国産ステルス機の名はX-2・触診を数値化する圧力センサー・Googleのドローンインターネット(画像ピックアップ17)

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1週間のうち、拾いきれなかったをニュースを集めてお伝えします。今週は国産ステルス機 X-2、柔らかい曲面でも使える圧力センサー、Google のドローンによる無線インターネット接続の研究などをまとめました。

先端技術実証機の名称は「X-2」



防衛装備庁と三菱重工が開発する先端技術実証機の正式名称が「X-2」に決定、2月中旬に初飛行試験を実施すると発表しました。X-2 はこれまで ATD-X(Advanced Technological Demonstrator-X)という開発名でした。(よく見かける「心神」という名は開発のごく初期に一部で使われた非公式な呼称)

先端技術実証機と言われても何のことかさっぱりわかりませんが、要するに国産初のステルス機(の実証試験用プロトタイプ)です。全長14.2m、全高4.5m、全幅9.1m。F-15 戦闘機に比べるとひとまわり小さいサイズにステルス性塗材やカーボン素材といった先端技術を採用しており、この機体による技術検証実績が、後の国産機開発は他国との共同開発の呼び水となることが期待されます。

[Source : ATLA]

柔らかいところでも測定できるフィルム状の圧力センサー



東京大学の染谷隆夫教授率いる研究チームが、厚さが3.4μmの極薄圧力センサーを開発しました。これだけ薄いと歪んた時のセンサー感度にほぼ影響しなくなるため、半径80μm程度まで丸めても圧力を検知できるとのこと。感圧材にはカーボンナノチューブとグラフェンを組み合わせ、厚さ1μmのポリイミド基材と組み合わせています。

具体的な応用分野としては、医療機関が使う薄い手袋に仕込んで触診の感覚を数値化したりといった、ヘルスケアや福祉、医療・スポーツ医療分野への応用が考えられています。センサー部のみなら光透過率は90%以上とされていることから、歪みが原因で困難とされる iPad の3D Touch 機能実現に活用できたりしないのかも気になるところです。

[Source and Image : EurekAlert]

大型ハドロン衝突型加速器で大掃除



欧州原子核研究機構(CERN)が、2019年に改良工事を予定する大型ハドロン衝突型加速機(LHC)で、大規模な不要配線の撤去作業を実施しています。除去する配線はおよそ9000本。大規模な電気的装置において、数千本の配線というのはさほど驚きには値しませんが、1本あたり50mもの長さの配線を巨大かつ入り組んだ構造の LHC から除去するのは、まさに(特に大型設備の電装・計装を経験した人なら尚更)気が遠くなるレベルの手間がかかります。

電線の除去には、間違えて必要なケーブルを切断してしまったときのリスクもあります。LHC 全体がまったく動作しないだけならまだしも、安全設備の配線を誤って切断していれば大事故につながらないとも限りません。

CERNはこれまで、何度かLHCの強化工事を実施してきましたが、その際に不要となった配線をきちんと撤去していませんでした。その結果、次回の改良工事で新たな配線ケーブルを通すスペースが確保できなくなったとのこと。

現在、すでに2700本のケーブルが切り離されてはいるものの、すべての作業が終了するのは2017年になるとのこと。配線の掃除が大変ということよりも過去の工事の際にきちんと除去していなかったことのほうに驚くべき話かもしれません。

[Source : Motherboard]

雪を溶かすコンクリート



ネブラスカ大学リンカーン校の研究者が、導電性コンクリートを使った融雪道路を開発しました。電気で発熱するコンクリートは、雪の多い寒い地域で道路の積雪を簡単に溶かすことが可能。道路や飛行場、また地熱効果が得られず路面凍結しやすい橋梁への適用で特に効果を発揮しそうです。

このコンクリートは材料にカーボン粒子を混合しており、舗装時にはアングル鋼を電極として埋め込みます。またこのコンクリートは磁鉄鉱を多く含み電磁波の遮蔽にも効果があるとされ、軍用設備の建築にも応用が考えられています。

カーボンを利用した導電性コンクリートはこれまでにも研究されてきましたが、そのコストが問題となって実用化に至っていませんでした。ネブラスカ大学の導電性コンクリートは従来の路面舗装の2.5倍ほどのコストとされ、2016年3月までの期間で米国連邦航空局(FAA)による評価試験が行われます。もし、そこでの結果が良ければ、米国の主要な飛行場での実用試験が計画されるとのこと。

[Source and Image : University of Nebraska-Lincoln]

Google もドローンによるインターネット通信を研究中



 

成層圏にドローンを飛ばそうとしているのは Facebook のマーク・ザッカーバーグだけではありません。Google もまた似たようなドローンの運用を計画しています。Google は2014年にドローンを開発する企業 Titan Aerospace を買収しており、当初はソーラーパネルを搭載する電動のドローンを空高く飛ばし、主にGoogle Maps や Google Earth に利用する航空写真の取得に利用するとされていました。

ところが The Guardian が報じたところでは、Google は昨年立ち上げた Project SkyBender で、このドローンを使った 5G 無線インターネットの試験を実施しているとのこと。この無線インターネットはミリ波を使用し、その速度はギガビット毎秒クラス。しかし、高周波帯であれば信号到達距離は短くなります。この問題を解決すべくGoogleは自前の通信機器を開発中とされます。

Google は2013年に、バルーンを使って空からインターネットを届ける Project Loon を発表していました。Project SkyBender は Project Loon の姉妹プロジェクトに位置づけられる模様です。