中国紀検監察報によると、安徽省宿州市の農村部の小学校校長が、同校の貧困生徒を支援するためとして銀行から渡された寄付金を関係者の昼食代に使ったことで、解任されたことが分かった。同件が発生したのは2014年11月で、さほどの大金ではないが、市の共産党委員会が重視した。(イメージ写真提供:(C)呂九一/123RF.COM)

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 中国紀検監察報によると、安徽省宿州市の農村部の小学校校長が、同校の貧困生徒を支援するためとして銀行から渡された寄付金を関係者の昼食代に使ったことで、解任されたことが分かった。同件が発生したのは2014年11月で、さほどの大金ではないが、市の共産党委員会が重視した。

 寄付をしたのは、銀行だった。小学校は2014年11月12日に、対象となった家庭が貧困な生徒30人に対する寄付金の贈呈式を行った。寄付の額は1人当たり1200元(約2万1500円)だった。

 儀式の終了は正午ごろだった。出席した銀行関係者と小学校の教職員、地域の共産党委員会関係者が、近くの飲食店で食事をした。食事が終わった後、銀行側責任者は食事代金を支払うと申し出たが、学校側が固辞したので、引き下がった。食事代金は計2765元(約4万9600円)だったという。

 学校側が支払った食事代金は、寄付金を受け取る生徒の家庭から「準備金」として事前に徴収した金だった。銀行側は儀式の予定が決まった際に、学校側に、同行する職員もおり、学校の近くで簡単な食事をする必要があると連絡した。学校長は「手配します」と回答したという。

 学校長が地域の共産党委員会責任者(書記)に、食事が決まったが学校側に予算はないと伝えると、共産党委員会にも予算がないとの説明だった。党委員会書記が「こういうことは受益者負担にしよう」と言い出し、寄付の対象となる家庭から、事前に200元(約3580円)ずつの「準備金」を集めることにした。

 食事会が終わった後、校長は「バレたらまずい」と思いはじめた。そこで、学校の会計帳簿に食事代金を「未払い」と記入させることにした。いずれ学校で予算を工面して、寄付金を食事代に使ったことが問題になったら寄付金の対象になった家庭に返還すればよいと考えたという。問題にならなかったら改めて食事をして、確保した予算を消化すればよいとの考えだった。

 12月になり、実質的に寄付金の一部が教師や党幹部、銀行関係者の食事代になったことを知り、問題視する保護者が出始めた。学校長は問題が大きくなったと考え、食事代の返還をした。

 しかし、宿州市の共産党委員会は同件を重視し、12月25日に調査を始めると発表した。

 中国紀検監察報によると、現在までに校長が解任されるなど、関係者20人が処罰されたという。(編集担当:如月隼人)(イメージ写真提供:(C)呂九一/123RF.COM)