[1.30 リオデジャネイロ五輪アジア最終予選決勝 U-23韓国 2-3 U-23日本 アブドゥッラー・ビン・ハリーファ・スタジアム]

 予想できない展開だった。2点のビハインドを背負いながらも、後半一気の3得点での大逆転勝利。U-23日本代表を率いる手倉森誠監督も「ドラマティックだったなと思います」と喜びを表した。

 前半20分に先制を許して迎えた後半から、指揮官は動く。FWオナイウ阿道(千葉)に代えてMF原川力(川崎F)を投入し、システムを4-4-2から4-3-3に変更。「少し耐える時間を作ろうとした」と説明したが、これが裏目に出る。「重心が後ろに下がってしまった」と受け身に回ると、開始早々の2分に失点してリードを2点差に広げられた。

 しかし、ここで「動かないといけないと思った」と、後半15分にFW浅野拓磨(広島)を投入してシステムを4-4-2に戻すと、一気に流れを引き寄せる。「浅野に対してシンプルに預けることが功を奏した」と振り返ったように、同22分に最終ラインの裏を突いた浅野が反撃の狼煙を上げるゴールを奪う。同23分にMF矢島慎也(岡山)の得点で同点に追い付くと、同36分には再び浅野がネットを揺らし3-2の大逆転勝利でアジアの頂点に辿り着いた。

 今予選はリベンジを果たし続けてきた。準々決勝イラン、準決勝イラクには過去未勝利だったが、イランを延長戦の末に、イラクを後半アディショナルタイムの一撃で退けた。そして、14年9月アジア大会準々決勝で0-1と敗れた韓国からは2点差をひっくり返す逆転勝利。指揮官も「こんなにリベンジのチャンスが大会を通じて毎回訪れるのは珍しい。その中でドラマティックな勝ち方をする。これまでの経験を覆すに値します」と劇的なリベンジを続けた選手たちを称賛した。

「日本に優勝を届けられて良かったです」と安堵した手倉森監督は、試合終了後に選手たちに胴上げされ、3度宙を舞った。「表彰式が終わってからにしてくれと言っていましたが、いきなり持ち上げられました」と苦笑したものの、その表情は充実感に満ち溢れていた。

(取材・文 折戸岳彦)


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