全国20〜40代の男女17777名を対象としたインターネット調査(2010年12月エスエス製薬調べ)によると、79%が「かくれ不眠を感じている」という結果に。

眠りのエキスパートである杏林大学の古賀良彦先生によると、かくれ不眠をこう説明。

「不眠が慢性的ではなく、専門的な治療をする必要はないものの、睡眠に悩みや不満があり、日常生活に影響がある状態のことです」

不眠症は継続した症状があり、医師の治療が必要な病気。一方、不眠は旅行先で寝つきが悪くなるなど、誰もが経験したことがある一時的なもの。その不眠の状態が、毎日ではないものの続き、日常生活に不満が出ているのが、かくれ不眠だ。

「みなさん、食生活は健康の基本として注意を払います。実は睡眠も同じ。質がよく、快適な“おいしい睡眠”をとることは健康の要なんです」(古賀先生)

睡眠が慢性的に不足すると、心身のストレスが増加し、仕事などの能率が低下。すると、さらにストレスが増え、不眠が深刻になってしまう。逆に、睡眠が質量ともに十分であれば、ストレスも減少。いろいろなことがうまくいくようになるのだ。では、不眠が引き起こす不調やトラブルとは?

肥満になりやすい、高血圧・糖尿病など生活習慣病になりやすい、と言われる。これは、睡眠不足時は食欲を増進するホルモン分泌が増え、逆に食欲を抑制するホルモンの分泌量が低下するからと考えられている。

その他にも、抜け毛の増加、情緒不安定、無気力・無感動、うつ病の発症リスクが増大など、不眠はあらゆる心身の不調の原因になるのだそう。

アメリカで、男女約100万人について調べたところ、適量眠っている人に比べ、睡眠不足の人は死亡危険率がアップするという結果に。睡眠時間が6.5〜7.4時間の人に比べ、2.5〜3.4時間の人は死亡危険率が男性1.33倍、女性1.19倍。睡眠不足は早死にのリスクがあるのだ。

さらに、働き盛りのかくれ不眠者のほうが、快眠者に比べて年収が少なめというアンケート結果もある(睡眠改善委員会調べ)。30代女性では、年収400万円未満はかくれ不眠者54.3%、快眠者40.0%。年収600万円以上はかくれ不眠者4.3%、快眠者8.6%だった。

イラスト・さとう遊