決勝戦を前に南野のチームからの離脱が決まった。決勝への意欲もあったが、今回はザルツブルクからの帰国要請に応じる運びに。写真:佐藤 明(サッカーダイジェスト写真部)

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 五輪出場を決めた準決勝のイラク戦の翌日、南野拓実が決勝戦を欠場し、ひと足先に所属のザルツブルクへ戻ることが決まった。
 
 ザルツブルク側と話し合いをしたという霜田技術委員長はこう語る。
 
「イラク戦当日の夜から翌日の朝にクラブといろいろな話をし、ザルツブルクの監督が新しくなり(昨年12月にスペイン人のオスカル・ガルシア監督が就任)、2月7日からの開幕に向けて最後の調整をしたいとの要望がありました。今週末には練習試合があり、そこでどうしても拓実を使いたいと。本人も代表に残って頑張りたいという気持ちがありましたが、話し合いのなかでここはクラブに戻そうと決めました」
 
 準決勝のイラク戦では今予選一番と言える出来を見せていただけに、日韓戦となった決勝を前に無念の離脱となった。しかし、これはクラブから戦力として高い評価を受けている証しであり、喜ばしい点でもある。それは本人も理解している。
 
「複雑です。もちろん残りたいですし、優勝をみんなで味わいたいです。ただ、チームから必要とされているというのも、もちろん嬉しいです」
 
 今大会は結局、1アシストのみに終わった。ただ五輪出場という目標を達成し、晴れ晴れとした表情を見せる。
 
「個人的にはゴールが欲しかったですけれど、5試合すべて勝てたという点で、まだ終わっていないですが、ポジティブな気持ちになれています」
 
 ザルツブルクでは再び壮絶なレギュラー争いが待っている。そのなかで目指すのは「ゴールを取れる選手」だという。
 
 リオ五輪が開幕するのは今年8月。そこまでの6か月間でどれだけの成長を見せられるか。チームメイトよりひと足早く、研鑽を積むリーグ戦へと戻る南野がひと回り大きくなってリオの地を踏むことに期待したい。
 
取材・文:本田健介(サッカーダイジェスト編集部)