中国では近年、製造業の高度化に向けて必要な要素として「匠の精神」が取り上げられることが目立つようになった。各メディアは中国製品の品質や信頼性の向上には日本人やドイツ人のように手抜きをせずに細部まで徹底してこだわった「ものづくり」が必要だとし、そのためには「匠の精神」が必要だと訴えている。(イメージ写真提供:123RF)

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 中国では近年、製造業の高度化に向けて必要な要素として「匠の精神」が取り上げられることが目立つようになった。各メディアは中国製品の品質や信頼性の向上には日本人やドイツ人のように手抜きをせずに細部まで徹底してこだわった「ものづくり」が必要だとし、そのためには「匠の精神」が必要だと訴えている。

 中国製造業が「匠の精神」を身につける必要があったとしても、それは果たして言うほど簡単なことだろうか。中国メディアの今日頭条はこのほど、現代中国人は日本やドイツではなく、「利益や名誉を追求しない姿勢」を持っていた古代中国人にこそ学ぶべきであると論じた。

 記事はまず、「匠の精神」の定義について、「一意専心に極致を追求する精神」であるとしたうえで、中国の歴史を紐解けば「匠の精神」を持った芸術家や建築家は数多く存在すると指摘。確かに今なお受け継がれる中国文化を作り出した古代の中国人は優れた才能を持っていたであろうことは事実で、「匠の精神」を持っていたとも言えるかも知れない。

 続けて、現代の中国では、できるだけ速やかに金銭的利益を得ることを追求する風潮が根強いとし、もはや「利益や名誉を追求せずに1つのことに没頭する企業家はほとんど見当たらない」と指摘。ドイツや日本でも金銭的利益を追求するあまりに不祥事を起こす企業は多いと論じた。

 さらに記事は、「匠の精神」はそもそも中国発祥の精神であると主張し、それは中国の歴史を見れば分かると主張。古代中国で作られたシルクや陶磁器、貴金属の装飾品などは各王族や貴族に愛される貴重品だったとし、それは古代中国人が匠の精神を持っていたことを示すものと主張。日本は古くから中国に学び続けてきたとし、日本人の匠の精神も中国が起源であるとし、現代中国人は日本やドイツではなく、「利益や名誉を追求しない姿勢」を持っていた古代中国人こそが学ぶべき模範であると論じた。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)