前回は、確定拠出年金(以下、DC)における目標設定の考え方についてお話ししました。会社が設定した目標リターンを達成するだけではインフレから年金資産を守れない可能性があること、そして、常に同じ目標を維持するのではなく、人生では局面ごとにリスクを取れる能力が変わるため、その時々に適した運用(ライフサイクル投資)をすべきだと説明しました。その設定した目標に合うように資産配分を設計することが、次のステップになります。今回は、資産配分の実践的な考え方について触れたいと思います。

まずは真似ることから始めてみる

 前回の目標設定の話の中で、コアとなる資産である株式と債券の期待リターンを算出することで資産配分比率を求められると話しましたが、そうは言っても期待リターンを算出するのには、相応の知識も必要ですし、手間もかかります。これを仕事で脂が乗っていて時間のないオヤジたちが実践するのは難しいでしょう。ではどうすれば良いのでしょうか? 答えは、DCの取扱商品のラインナップの中にあります。

 皆さんの会社のDCのラインナップの中に、「バランス型」というカテゴリーはないですか? そこには、「安定型(ローリスク・ローリターン)」「安定・成長型(ミドルリスク・ミドルリターン)」「成長型(ハイリスク・ハイリターン)」といった感じで、平均的には3種類のバランス型が導入されているケースが多いのですが、これらのバランス型の内容を真似してみるというのが、一番手っ取り早い方法だと思います。

 これらのバランス型の中身は、「安定型」の場合には、株式比率(日本と海外の合計)は20〜30%程度、「安定・成長型」の場合、株式は40〜50%程度、「成長型」の場合には60〜70%程度が一般的です。要はこの資産配分を一つの目安にするということです。これなら簡単ですよね。これに前回説明したライフサイクルの考え方を取り入れるならば、若年世代( 20〜30代)には「成長型」、ミドル世代(40〜50代)では「安定・成長型」、そしてシニア世代(60代以上)は「安定型」とするのが良いと私は思います。このようにして株式比率を決めたら、残りを債券とすることで、おおまかな資産配分が決定します。ここで大事なのは、定期預金など(ここでは保険商品等を含む元本確保型)に投資する必要はないということです。

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