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東京都・広尾の山種美術館は、江戸時代から近代・現代まで、「HAPPY」を切り口に日本美術をたどる特別展「伊藤若冲 生誕300年記念 ゆかいな若冲・めでたい大観 ―HAPPYな日本美術―」を開催している。会期は3月6日まで(月曜休館)。開館時間は10:00〜17:00(入館は16:30まで)。入館料は一般1,200円、大高生900円、中学生以下無料、きもの割引も実施している。

同展は、幸福への願いが込められためでたい主題や、思わず笑みがこぼれる楽しいモティーフの日本美術作品約70点を集めたもの。祭事・婚礼などの慶事や節句、あるいは日常の営みの中で用いる図様として、日本美術ではさまざまな吉祥画題が表現されてきた。同展では、その中から長寿や子宝、富や繁栄などを象徴する美術に焦点をあて、おなじみの鶴亀、松竹梅、七福神など現代人からみてもラッキーアイテムとなる対象を描いた絵画が紹介される。さらに、ユーモラスな表現、幸福な情景など、HAPPY な気持ちをもたらす作品も展示されるということだ。

同展で注目すべき作品として、初公開作品5点を含む伊藤若冲の墨画が挙げられる。おどけた様子の七福神《布袋図》や《恵比寿図》(以上2点は初公開)、表情豊かに動物の姿を描いた《河豚と蛙の相撲図》、押絵貼屛風《群鶏図》など、大胆なデフォルメと機知にトンだ富んだ表現を観ることができる。また、歌川国芳のユーモアあふれる猫や金魚の戯画(会期中、展示替え有り)、鮮烈な色彩と滑稽さが魅力の吉祥画・柴田是真《円窓鐘馗》、重厚感のある筆力が際立つ河鍋暁斎《五月幟図》など幕末・明治時代の作品も展示される。そして、日本を象徴する霊峰富士の堂々たる姿を描いた横山大観《心神》、陰影や立体感を意識し、近代的な人物表現を取り入れた下村観山《寿老》など、伝統的な画題を土台としながらも、時代に即した新しい表現を試みた近代の画家たちの優品も見どころということだ。

(シマダマヨ)