FXを手掛ける前は実業家だったsaeki氏。海外で人気のダンスパフォーマー蛯名健一氏など、ステージビジネスへの投資も計画しているとか
広がり続ける格差や給料頭打ちの経済情勢なぞどこ吹く風と言わんばかりに、アグレッシブに資産を増大させているミリオネア投資家たち。そんな彼らの独自の投資戦略、そして資産形成術と勝負のタイミングを知ることで、億超えへの道を探る!

【FXシストレ saekinomao氏】
総資産3億円/投資歴11年
直近1年の騰落率+5000万円

「今の資産? コレですね」

 そう言って3本の指を立てたのは、FXシステムの開発を得意とするsaekinomao氏。指1本が1億円……?

「その辺はご想像にお任せします」と濁したsaeki氏がFXを始めたのは11年ほど前のこと。

「最初のころはまだ電話で取引する時代。営業マンのいいカモにされるばかりで儲かりませんでした。インターネットでの取引が一般的になって、ハマったのがシステムトレードです」

 友人が自動売買しているのを見て、興味を持ったsaeki氏。ここで思い切った勝負に出る。

「それまで経営していた会社を売却し、友人からシステムを譲ってもらいました。代金? 2000万円くらいだったと思います」

 高っ! いくらなんでも高すぎやしませんか……。

「売買システムをゼロから作ると時間がかかりますので時間を買うつもりでした。それに飲食店を出せば1000万円や2000万円くらいはすぐ使ってしまう。店舗を出すのと同じくらいの価値がシステムにはあるだろうと。ただ、それからプログラムが簡単に組めるMT4(メタトレーダー4)が普及してきたので、自作するようになりました」

 MT4はシストレではグローバルスタンダードとなっているツールだ。

「自作してみると、デモ口座では好成績だったシステムがリアル口座だと思った通りに稼いでくれない。あるいは最初は順調に資産を増やしても2、3か月すると様子がおかしくなってくる。なぜだろうかと考えた結果、FXでは『市場との勝負』だけではなく、『FX会社との勝負』もあるんだなと気がついたんです」

 今でこそ随分と減ったが、以前は意図的に約定レートを滑らせたり、利用者の逆指値を見ながらレートを操作する「ストップ狩り」が横行していた。

「どうやら大口になればなるほど、約定が遅延したり、不利な勝負を強いられることがわかってきました。100万円の口座と1000万円の口座では約定のタイミングがずいぶん違っていたし、5000万円だとさらに不利な勝負になる。それからは一つの口座の資金は5000万円までに抑えるようにしています」

 saeki氏の話、何を聞いてもケタが大きい……。

「資産は決して順風満帆に増えたわけではなく、最初は稼いでは失っての繰り返しです。本当に儲かり始めたのは4年前。必要なのは自分だけのオリジナルの分析ではなく、多くの人が使っているテクニカルを使い、多くの人と同じようにトレードするのが安全だと気がついてからです」

 みんなが買えば上がるし、みんなが売れば下がる。考えてみれば当たり前のことだが、saeki氏がこっそり見せてくれた愛用のチャート画面は、売買シグナルが表示される独特のもの。これで多くの人と同じようにトレードできるのだろうか。

「シグナルを表示させてはいますが、システムの基になっているのはボリンジャーバンドなどのありふれたテクニカルです。ただ、テクニカルはメンタルにより見方にブレが出る。そのブレを避けるため、シグナルだけを表示させているんです」

 saeki氏はこのシグナルを米ドル/円、ユーロ/米ドル、それに日経平均の3つで表示させている。

「米ドル/円は日経平均と同じ方向に動き、ユーロ/米ドルとは反対に動く。だから、『米ドル/円の買い・ユーロ/米ドルの売り・日経平均の買い』の3つか、あるいはその逆がそろったときがエントリーです」