中国共産党中央紀律委員会と中国政府・監察部は26日午後6時40分付で、国家統計局の王保安局長を「重大な規律違反の疑い」で取り調べ中と発表した。(写真は捜狐の27日付報道の画面キャプチャー)

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 中国共産党中央紀律委員会と中国政府・監察部は26日午後6時40分付で、国家統計局の王保安局長を「重大な規律違反の疑い」で取り調べ中と発表した。

 王局長は同日3時に、メディア記者に対する経済情勢の説明会を開催した。王局長は説明会で、中国経済は長期的はよい方向に向かっているなどと強調。香港メディアは午後4時39分付で説明会での王局長の主張を簡単に紹介。会場からの入稿だった可能性が高い。その後、中国メディアは午後6時ごろに、説明会の比較的詳しい内容を報じはじめたが、午後6時40分に共産党中央紀律委員会と政府監察部が「取り調べ」を発表した。

 「重大な規律違反」とは、いわゆる金銭絡みの「腐敗」を指すことが恒例だ。要職にある人物が「規律違反」で取り調べを受ける際には、公の場に姿を見せなくなって一定期間が経過してから発表される場合がほとんどだ。中国では公務員の「ランク」が定められており、統計局局長は「省部級」という閣僚級の地位だ。

 突然の失脚に、中国では驚きの声が上がった。記者会見に臨んだ王局長の様子に不自然さはなく、「本人もまさか、自分が直後に失脚するとは思っていなかったのだろう」との見方が出た。

 中国の大手ポータルサイト「捜狐」は27日になって「消息筋:統計局が大問題を出すと分かっていても、局長にまで達するとはだれも思わなかった」と題する記事を掲載した。

 王局長は、1990年代に項懐誠財政部長(財政相)の秘書を務め、財政部制作企画局局長、税制部経済建設局局長、財政部長補佐、財政部副部長などを歴任し、2015年4月に国家統計局長に就任した。同年6月からは中国人民銀行貨幣政策委員会委員も兼任した。不正があったとすれば、財政部時代ではないかとの指摘も出始めた。

 中国では2006年にも、邱暁華国家統計局が失脚した。上海市トップの同市共産党委員会書記だった陳良宇受刑者が主導した、社会保障基金を不正に流用して蓄財した「上海市社会保険基金事件」に絡む収賄罪と重婚罪だった。(編集担当:如月隼人)(写真は捜狐の27日付報道の画面キャプチャー)