中国の第5世代戦闘機の開発は順調と伝えられる一方で、日本の「先進技術実証機(ATD−X)」の試験飛行は延期が相次いでいる。しかし中国メディアの商洛在線はこのほど、日本のATD−Xの開発が順調でないのは当を得たことだと分析している。(イメージ写真提供:123RF)

写真拡大

 中国の第5世代戦闘機の開発は順調と伝えられる一方で、日本の「先進技術実証機(ATD-X)」の試験飛行は延期が相次いでいる。しかし中国メディアの商洛在線はこのほど、日本のATD-Xの開発が順調でないのは当を得たことだと分析している。

 記事はATD-Xの名前に「先進技術を実証する」という意味があることを指摘、従ってATD-Xの開発目標は実戦配備ではないと指摘。いわば日本は現段階で第5世代戦闘機開発の「学習段階」にあるため、試験飛行の相次ぐ延期も当然の結果であるというわけだ。

 実戦配備が目標ではないとする分析の根拠として記事は、ATD-Xの機体は米国のF-16よりも小さい点を指摘。そのため戦闘行動半径が小さくなるうえに飛行可能時間も短く搭載できる武器の量も限られてしまい、戦闘能力は低いと述べる。もし実戦配備が目標ならこのような機体設計はしないということだ。しかし、中国では今なお、ATD-Xが先進技術を実証するための試験機であることを理解せずに論じるメディアは多い。

 さらに記事はエンジンの性能についても言及、F-16のエンジン推力は1基約8トンだがATD-Xのエンジン「XF5-1」の推力は1基約5トンと米国の第4世代戦闘機よりも性能は劣ることを指摘。日本はエンジン開発の面でも明らかに学習段階にあることがわかる。

 またATD-Xのステルス性能について、機体やキャノピーは探知されやすい形状であると指摘。視認性に優れたキャノピー、また機動性に優れた機体の形状をステルス性能の向上と同時に実現しようとすると難解な方程式になるのは明白だ。この方程式の答えを見つける点でも日本は学習過程にあるといえる。

 つまり現時点でATD-Xは日本の学習道具であり、中国の第5世代戦闘機の敵ではないというのが記事の分析だ。しかし学習段階にあるとはいえ日本の目標は高い。米国の第5世代戦闘機「F-22」開発時の目標は「先制探知、先制攻撃、先制破壊」だったが日本もこれと同じ目標を持っていると紹介。「世界最強の戦闘機」と呼ばれるF-22と同等以上の実力を持つステルス戦闘機を将来生産することを日本は目標にしていると論じた。

 将来的には日本の戦闘機には「スマートスキンセンサー」が搭載される見込みだ。この最先端のセンサーは機体の外形に沿って貼り付けられるセンサーであるため、探知範囲の拡大とステルス性の向上が期待できる。日本にはこうした電子技術のアドバンテージがあり、将来「世界最強の戦闘機」を生産するのはまったくの夢というわけではない。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)