2台のパソコンと12枚のモニターで9つの通貨ペアを監視し、勝てる可能性の高い通貨ペアを探す。デイトレでは15分足のチャートがメインとなる
広がり続ける格差や給料頭打ちの経済情勢なぞどこ吹く風と言わんばかりに、アグレッシブに資産を増大させているミリオネア投資家たち。そんな彼らの独自の投資戦略、そして資産形成術と勝負のタイミングを知ることで、億超えへの道を探る!

【FXスキャルピング ぶせな氏】
総資産1億7000万円/投資歴9年
直近1年の騰落率 +1000万円

「ここ1年ほどはスキャルピングに加えて、デイトレードの比重を増やしています。ボラティリティが高く相場が乱高下しているときはスキャルで稼げるのですが、相場が落ち着くと苦しい。スキャルで勝てている間に次の一手を打っておきたいので」

 そう打ち明けるのは、’14年に億超えを果たしたFXトレーダーのぶせな氏。スキャルピングを主力とするぶせな氏だが、FX投資のそもそもの入り口は長期投資だった。

「一番最初は円安にかけた長期取引を行なっていました。何もわかっておらず、下がれば資金管理も考えずナンピンし、円売りに固執して大失敗。1000万円以上の損切りに追い込まれました。もう10年近く前のことですが、あの辛さは今も鮮明に思い出せます」

 この苦い体験がぶせな氏のメンタルを強化したのか。

「よく『トレードではメンタルを強くしないと』なんて言いますが、メンタルなんて簡単に強くなるものではない。でも、性格はムリでも考え方なら変えられる。私が勝てるようになったのも『FXはどうしたら勝てるのか?』と徹底的に自問自答を繰り返したからだと思います」

 長期ではなく短期、10円ではなく10銭狙い、順張りではなく逆張り、無制限のナンピンはしないなど、過去の失敗を反面教師にして行き着いたのがスキャルだった。

「スキャルを始めたのが’10年ころ。しばらくは仕事と両立していましたが、学生時代から『いつかはトレードを仕事にしたい』と考えていたので32歳のときに退職しました。それからはずっと、FXで家族を養っています」

 これまでにFXで築いた資産は1億円を超える。

「1億円ではまったく足りない。月々の生活費が50万円ほどかかり、子どもが2人います。彼らが成人するまでの生活費や自分たち夫婦の老後の生活費を考えれば最低でも3億円は欲しい。ですから1億円を超えて何かを達成したとはまったく思えません。“今”を見つめるだけです。チャイナショックのような乱高下が続けば別ですが、スキャルピングでこれからも安定的に稼げる保証はない。スキャルで勝てなくなった時に備えて、デイトレードもマスターしておきたいんです」

 数銭程度のわずかな利幅を狙うスキャルピングだと、FX会社の約定力やスプレッドに収益が大きく左右される。業者依存なので、同じやり方でトレードを続けても、業者の取引条件が変われば同じように稼げなくなってしまう。

「’14年の黒田バズーカを見て、デイトレも効率的だなと思いました。相場に方向性が出たときはスキャルにこだわらず、トレンドに乗って稼ぎたい。そう思ってこの1年、デイトレに取り組んできました。今は取引の4割がデイトレですし、収益面でも3割ほどがデイトレからと、スキャル以外でも稼げるようになってきました」

 業者に依存する部分が大きいスキャルに対して、デイトレでは市場をどう攻略するかがカギとなる。スキャルでは20EMA(指数平滑移動平均線)などを駆使し、負ける可能性の少ない場所に絞ってトレードしていたぶせな氏。デイトレではどんなトレードをしているのだろうか。

「基本となる考え方は同じです。15分足をメインにしてチャートパターンや移動平均線、トレンドライン、支持線・抵抗線などを見て、なるべく多くのシグナルが同じ方向に出ているポイントを狙います。多くのシグナルが出ていれば、それだけ負ける可能性は少ないですから」