【U-23日本代表プレビュー】悲劇の地で歓喜の瞬間を! 因縁のイラク戦

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▽リオ五輪の出場権獲得に王手をかけたU-23日本代表が26日、AFC U-23選手権の準決勝で“因縁の相手”イラクと対戦する。リオ五輪のアジア枠は「3」。ここで敗れたとしても3位決定戦に勝てば出場権は得られる。しかし、余計なプレッシャーがかかる前に切符を手にしておきたいのが正直なところ。何より、若きサムライたちには負けられない“理由”がある。

◆イラクとの因縁

▽この世代の選手たちは、これまでイラクに苦汁を飲まされてきた。AFC U-19選手権の準々決勝ではイラクに1-2で敗れ、U-20ワールドカップ(W杯)の出場は叶わなかった。また、手倉森監督が指揮官に就任してからも、2014年のAFC U-22選手権の準々決勝(0-1)、同年のアジア大会グループステージ第2戦(1-3)と、2戦2敗だ。その2試合は、イラクに上の世代の選手が含まれていたとはいえ、同じ相手に何度も敗れるわけにはいかない。

◆朗報と不安と

▽ここまで選手のコンディションを第一に考えて調整してきた日本は、右足を痛めて別メニューで調整を続けていたFW鈴木が2日前の練習からチームに復帰。北朝鮮戦、タイ戦と、最前線で存在感を示していたエースの帰還は、チームにとっての朗報だ。一方、サウジアラビア戦で獅子奮迅の活躍を見せながら発熱により戦列から離れていたMF井手口も練習に復帰した。しかし万全ではないだけに、準決勝での起用は難しいかもしれない。

▽また、キャプテンのMF遠藤と、イラン戦で値千金の先制弾を記録したMF豊川が、それぞれ左足と腰に違和感を訴えて別メニュー。蓋を開けてみないことにはわからないが、最悪の場合は両選手とも起用できない可能性が考えられる。特に、セカンドボールの回収や球際での競り合いで存在感を示していた遠藤の状態は気になるところ。井手口の起用も難しいとなれば、ボランチの選択肢は、MF大島、MF原川、MF三竿となるため、戦い方も自ずと限られてくる。

◆追い風?!

▽対するイラクは、“アジアのベイル”とも評されるウディネーゼのMFアリ・アドナンをはじめとする欧州組を招集できていない。加えてMFハシムがチームから追放されるなど、日本にとっては追い風も吹いている。しかし、イラクはU-20W杯でベスト4という結果を残した世代であり、油断は禁物。日本は先のイラン戦で延長戦の末に勝利を収めたものの、90分ではほぼチャンスを作れず、クロスバーやポストにも助けられての結果だったことを忘れてはいけない。

◆悲劇の地で歓喜を

▽思い起こせば1993年の10月28日、ドーハで行われたワールドカップのアジア最終予選の最終戦で日本の前に立ちはだかったのも、イラクだった。アディショナルタイムの失点により引き分けた日本は、土壇場でアメリカ行きの切符を逃すことになる。しかし、その経験を糧に、1996年のアトランタ五輪に出場。そして1998年にはフランスW杯出場を成し遂げ、そこから世界大会への出場が途絶えたことはない。あれから22年と3カ月、悲劇の地で歓喜の瞬間を迎えるときがやってきた。