最後の[爆上げ相場]は本当に来るのか?
年明け早々、金融市場は世界的に波乱含み。日経平均は続落しマーケットは悲観論で埋め尽くされた。が、目先の悲観論と今年の相場は別物。’16年爆上げ論を提唱する予測のプロ2人に聞いてみた。

◆最後の爆上げ相場に乗れ!

「株式アナリストによる’16年の株価予想の多くは弱気のようですが、こうした予測はあてになりません」
 
 と「経済の千里眼」の異名をとる経済評論家、菅下清廣氏はいう。

「彼らが予測の根拠とする経済指標の結果は現状分析には役立ちますが、株価は景気に先行するのでタイムラグがある。しかも、現状の株価にすでに織り込まれているので役に立たないのです」

◆3年、7年、20年で株式市場は循環する

 菅下氏が株価の先読みに利用するのは、株式市場のサイクルである「波動」だ。

「景気だけでなく株式市場も一定のサイクルで循環しています。その周期は3年、7年、そして20年です」

 確かに日経平均株価の値動きをみると、’82年につけた安値から’89年のバブル最高値である3万8957円に上昇するまでが7年、そこからリーマンショックの安値に転落するまでに20年、そしてようやく底を脱した’09年から3年間の横ばい相場を経てアベノミクス相場に突入している。いずれも、菅下氏が唱える株式市場の「波動」にピタリと合致しているのだ。

「バブル相場が7年で駆け上がったように、日本の株式市場の相場の波に最も合致するのが7年波動です。’09年の大底を起点とすると、ちょうど7年波動のピークにあたるのが’16年です。今年はアベノミクス相場がいったん天井を打つ可能性が高いと見ています」

 ’16年の半ばとは具体的にいつなのだろうか。菅下氏は夏に控える参院選に注目している。

「アベノミクス相場では、これまでも大きな選挙の投票日を目指して上昇し、相場の転換点となってきたからです」

◆’16年前半戦では参院選直前が天井!?

 振り返ると、’13年7月の参院選では投票日前の最終営業日に日経平均株価は1万4953円の高値をつけて下落に転じた。’14年12月の衆院選でも投票の6日前に7年5か月ぶりの1万8000円台を回復し、選挙後に下落している。’15年4月の統一地方選でも、後半戦の投票日3日前に15年ぶりとなる2万円台を回復しており、いずれの選挙でも投票日前後に株価は短期的な天井を打っているのだ。

「今年も7月に控える参院選に向けて株価は上昇し、投開票日の直前に高値をつけるシナリオが考えられます」

 天井とはいったいどのぐらいになるだろうか。菅下氏は、株式市場には時間だけでなく、株価そのものにも波動があるという。

「相場には『半値戻しは全値戻し』という有名な格言があります。株価が下落幅の半分まで回復すれば、その勢いに乗って元値まで回復するという意味です。バブルの高値から大底である約7000円までの下落の半値戻しが、2万3000円です。この水準を超えれば長期のサイクルでは最高値更新まで見えてきます」

 菅下氏は3通りの株価予想を掲げる。最も悲観的なシナリオは’15年の高値2万900円台止まり。年初からの国際情勢不安が拡大すれば、前半戦の天井は低い。中立シナリオは2万2000〜3000円近辺が天井となって、節目の2万3000円を突破できない。最も強気な予想は2万3000円を突破し全値戻しを目指す、というシナリオだ。

「’16年は’15年と同様、アベノミクスの前進が上昇パワーとなりつつも、国際信用不安で下落するリスクを抱えた相場になるでしょう。今後も中国や中東、石油価格の暴落やアメリカの利上げといった海外の悪材料で急落すれば、そこは長期的にみてみれば絶好の買い場となります」

 投資対象として注目するのは、国策でもあるインバウンド(訪日外国人旅行者)とイノベーション、そして’15年に第3次安倍改造内閣が目玉政策のひとつとして掲げた「1億総活躍社会」関連の銘柄だ。(下記参照)