24日、朴槿恵大統領の言及から検討が進められていた韓国・全羅北道にハラルフード生産工場団地を造成する計画が、事実上白紙撤回されたことが分かった。背景には根強い世論の反対があるものとみられる。写真はコーラン。

写真拡大

2016年1月24日、韓国・京郷新聞によると、朴槿恵(パク・クネ)大統領の言及から検討が進められていた韓国・全羅北道益山市にハラルフード生産工場団地を造成する計画が、事実上白紙撤回された。入居希望の企業が少ないためとの理由だが、世論の反発やデマの流布が背景にあるとみられている。

関連自治体によると、韓国農林畜産食品部はこのほど、益山市の「国家食品クラスター」にイスラム教徒向けのハラルフード専用区域を設ける計画はないとの立場を明らかにした。同部が国内の関連企業108社に聞き取りを行ったところ、工場に入居の意向があったのは3社のみ。計画は、昨年初め、朴大統領が中東歴訪から帰国した直後から持ち上がっていたが、肝心の入居企業がなければ「ハラル団地」を設ける意味がないとの判断だ。

しかし計画断念に至った理由は、キリスト教信者などの市民団体の反対の方が大きかったとみられる。計画が明らかになると、団体らは「大統領の一言で、十分な検討もなしに推進すれば問題を招く」と批判、一部では、イスラム教徒とテロ組織「イスラム国」(IS)を結び付け、「イスラム教徒が大量に流入し、ISによるテロの拠点になり得る」といったデマが後を絶たない状態だった。

ハラル団地造成計画には、ネット上でもたびたび反対の声が上がっていたが、今回の報道に、韓国のネットユーザーは次のようなコメントを寄せている。

「大統領のひと言でここまで推進するとは、国が実によく回ってるよ」
「韓国がイスラム教の前線基地になるところだった。白紙化して良かった」
「朴大統領は黙っていた方が国のためになる」
「ハラルフード団地は、本当にどうかと思うよ。韓国の文化と合わないしね」

「計画取り消しを市民団体やキリスト教のせいにするとは。政府の考えが間違っていたくせに、何でも他人のせいにしてばかりだね」
「そもそも計画自体が間違っていた。白紙化じゃなくて、深く反省すべきだよ」
「まったく公務員という人たちは、何を考えているんだか」

「実にうれしいニュースだ!」
「もし市民団体やキリスト教団体が黙っていたら、入居者もないまま、国民が食べない物をせっせと作るつもりだったのか?いったい誰に似て言い訳ばかりするようになったのか」
「今後、この問題が二度と持ち出されないことを望む」(翻訳・編集/吉金)