リオデジャネイロ五輪アジア最終予選(AFC U-23選手権)を戦うU-23日本代表の手倉森誠監督が25日、翌26日に行われる準決勝イラク戦を前に公式記者会見に出席した。

 グループリーグで3連勝を飾り、準々決勝イラン戦では延長戦の末に3-0の勝利を収めて就任以来、初のベスト8突破を決めたチームだが、準決勝に待ち構えるのは“因縁の相手”とも呼べるイラク。14年1月のAFC U-22選手権では準々決勝で0-1、同年9月のアジア大会ではグループリーグ第2戦で1-3で敗れており、2戦2敗と苦杯をなめさせられている。

 過去の対戦結果により、選手に苦手意識が植え付けられている可能性はあるが、「それよりもやり返したい思いを、俺だけでなく、選手にもあると感じる」とリベンジに燃える思いが、その意識を上回っていると強調。

「過去2度の対戦でも、相手を崩せた手応えを感じています。『3度目の正直』というところで、勝ちたい意欲の方が今は高まっている。決勝進出とリオ五輪出場を賭けた重要な一戦で、イラクと対戦する縁を感じるし、イラクを越えなければ世界は見えてこない」

 今予選が始まる前には、『ドーハの悲劇(93年10月28日)』が起きたアル・アハリ・スタジアムで練習を行う機会もあった。93年生まれ以降でメンバー構成されるU-23代表の選手には当然、当時を知る者はいない。「あのとき日本サッカー界は悲しみに覆われたが、その悲しみと悔しさから日本は5大会連続でW杯と五輪に出られるようになったという話は選手たちにしました」。ドーハの悲劇を知らない世代が、悲しみの地を歓喜の地に変えることはできるだろうか。

 3度目の正直でイラクを下し、決勝進出、そして五輪出場を決めるために――。手倉森ジャパン最大の挑戦がついに始まる。

(取材・文 折戸岳彦)


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