練馬区平和台の住宅街に佇む「ねこシェアハウス299」の室内。
不動産投資の「お金も労力もハンパない」というイメージに引きずられ、一歩を踏み出せずにいるサラリーマンも多かろう。だが実際、本業は会社員でありながら投資を成功させ、専業大家に転身する人も少なくない。今回は不動産投資を成功させる極意を実例から学ぶ。

◆入居者殺到!大人気猫と一緒に暮らす

 ワイン好きやバイク好き、音楽好きなど、特定の趣味嗜好を持った人たちをターゲットにした「コンセプト型賃貸物件」を運営する大家が少しずつ増え始めている。その一人である女性不動産投資家のねこシェアハウス299大家さんは、猫と人間が共同生活する“猫シェアハウス”を運営中。

「6年前に独立してウェブプランナーになったのですが、事業をひとつに絞るのはリスクが高いと感じていました。何か別の事業を考えていたときに、選択肢として不動産投資が浮かびました」

 でもなぜ、猫シェアハウスを?

「私は大の猫好き。ただ猫嫌いの家に生まれ、私自身も猫アレルギー持ちで……。猫をひとりで飼う自信がなかったんです。そんな思いを抱えているときに、ドキュメンタリー番組で年間10万匹以上の猫が殺処分されることを知り、何とか助けられないかなあと。で、私みたいに猫を飼いたいけど飼えない人が集まり、捨てられた猫と一緒に暮らすシェアハウスを作ることを考えついたんです」

 考案したのは、殺処分される前の猫を保護団体から預かり、シェアハウスの住人でお世話をするという仕組み。

「猫を預かるのは里親が見つかるまで。育ててくれる人が決まるとその猫は卒業し、また新たな保護猫を預かります」

◆猫OKの賃貸物件は極少、飼いたくても飼えない

 都内で物件探しを行い、不動産業者に紹介された築35年の戸建てを購入。空き家だった建物を猫と人間が共同生活を送れるようリフォームしたという。

「物件購入費用はリフォーム代を含め、全額借り入れできました」

 こうして’15年4月オープン。女性限定とし、集客はウェブサイトで行った。

「オープンから1か月で5部屋のシェアハウスは満室に。20〜40代までの5人の女性と、保護猫5匹が楽しく暮らしています」

 人気の背景には、ひとり暮らしの女性が、猫を飼いたくてもなかなか踏み出せない理由があるそうだ。

「猫を飼うための知識がないことや飼育費の負担、長期の外出や留守の際のお世話など不安がたくさんあるんです。でもシェアハウスには仲間がいますから、安心できるのでしょう」

 さらに大きな問題として、猫を飼える賃貸物件が数少ないという実状も。

「猫の飼育を嫌がる大家が大多数。賃貸では飼いたくても飼えません」

 猫好きの人にお馴染みの猫カフェは、限られた時間しか一緒に過ごせない。かたや猫シェアハウスなら住まいを共有でき、いつでも猫と一緒にいられる。

「5匹の猫は室内を自由気ままに行き来しています。猫に朝起こされる幸福も味わえますよ(笑)」

 月約36万円の家賃収入からローン返済、経費などを差し引くと手元に残るのは数万円。予想以上に経費がかかったため、その点は改善の余地ありとか。

「第二号の猫シェアハウスが’15年11月にオープンしました。今後も増やしていく予定です」

 アパートやマンションの乱立により、ごく普通の賃貸物件では入居者の確保が難しい時代になってきている。何らかの趣味嗜好に特化したコンセプト型賃貸物件を運営したほうが、高い入居率を維持できるのかもしれない。

【ねこシェアハウス299大家氏】
ウェブプランナー。猫好きが高じて猫シェアハウスを運営。区分マンションも所有。
http://www.neko299.info/myuhouse/

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