刺身にはワサビ、天ぷらには大根おろしやおろし生姜、ソバには刻みネギ。和食では“薬味”はなくてはならないものですが、もちろんただの飾りや彩りのために添えられているわけではありません。上手に利用すれば、さまざまな薬効が期待される薬味を極めて、アナタも薬味マスターになっちゃいましょう。

“薬味”はマクロビオテックにも通じる!?

薬味の効能は食欲増進や殺菌効果、消化促進などさまざまです。最近流行っている健康食法にマクロビオテックがありますが、これは穀物や野菜を中心として、化学調味料や生成された砂糖は使わないという考え方。マクロビオテックでは、肉や乳製品も使わないので、たんぱく質の摂取は魚や貝類、大豆製品が中心となります。味が単調になりがちなので、飽きずに美味しく食べるためにも薬味の出番は多くなるのではないでしょうか。

“薬味”の種類は豊富! 薬味によって違う薬効をマスター!

【大根おろし】

薬味の定番は何といっても大根おろし。大根は煮ても焼いても美味しい食材ですが、生なら消化酵素やビタミンCが破壊されず、そのまま摂取することができます。擦りおろすことでできる辛みはイソチオシアナートという成分で、免疫力を高め消化を促進する働きがあります。天ぷらに大根おろしを添えるのは、油の消化を促進するためです。

【ネギ】

刻んだネギのピリッとした味は、玉ねぎやニンニクなどにも含まれるアリシンという成分です。アリシンには、食欲増進や消化器系の働きを高める働きもありますが、注目したいのは疲労回復効果があるビタミンB1の吸収を高めること。実は、刻みネギが添えられることが多い豆腐やソバはビタミンB1を多く含む食品なのです。ネギの青い部分には、カルシウム、ビタミンA、Cなどの栄養が豊富です。捨てずに食べるようにしましょう。

【ワサビ】

ワサビの薬効は優れた消臭・殺菌効果。雑菌が繁殖しやすい生の魚を使う刺身や寿司にワサビを使うのは、理にかなっているのです。ワサビのツンとする辛みはアリルイソチオシアネートという成分ですが、ワサビを擦りおろすことでできる成分です。

【シソ(大葉)】

刺身にシソが添えられているのは、殺菌効果と防腐効果によるものです。それだけでなく、シソはビタミンA、C、ミネラルが豊富で栄養価が高い野菜なのです。古くから漢方にも使われてきた植物ですが、最近になって注目されているのはシソに含まれるロズマリン酸。花粉症などのアレルギー症状を軽減する効果があることが分かってきています。

飲み会などで薬味のうんちくを披露する自称「薬味マスター」を目指してみては?


writer:岩田かほり