「若者が高齢者に席を譲らなかったので殴られたというニュースは前に見たことがありましたがね。自分が乗務していたバスで出くわすとは思いませんでしたよ」、「運転士を8年やっていますが、初めてですねえ」――。(イメージ写真提供:(C)Bartlomiej Magierowski/123RF.COM)

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 「若者が高齢者に席を譲らなかったので殴られたというニュースは前に見たことがありましたがね。自分が乗務していたバスで出くわすとは思いませんでしたよ」、「運転士を8年やっていますが、初めてですねえ」――。

 陝西省西安市でバス運転士を務める陳さんは、こう語った。「あまりにも衝撃的」な事件が発生したのは、21日午前8時509分ごろだった。

 始発のバス停を発車する前だった。陳さんによると、背後でいきなり「パン!」、「パン!」と音が2度した。驚いて振り向くと、1人のおじいさんが激怒して、座っている若者を指差して「お前は席を譲らないのか」と怒鳴っていた。

 おじいさんは赤ん坊を抱いていたが、それにはかまわず再び、若者を殴った。陳さんはあわてて駆け寄り、おじいさんを若者から引き離した。若者は20歳ぐらいだったという。

 若者の後ろに座っていた別の人が、おじいさんに向って「こちらに座りなさいよ。人を叩いたりしたら、よくありませんよ」と声をかけた。

 若者は目の周囲が叩かれて赤くなっていた。若者は「気づかなかったんですよ」と釈明した。運転士の陳さんによると、若者はヘッドフォンで音楽を聞きながら携帯を見ていた。たしかに気づかなかったようで、わけも分からずにしばらく叩かれつづけたのだろうという。

 乗客の多くが「あのおじいさん、ひどすぎるねえ」とささやき始めた。若者は立ち上がって、後から乗ってきた年寄りの女性に席を譲った。

 若者を叩いたおじいさんには、年配の女性が同行していた。おじいさんの妻かもしれない。おじいさんに対してしきりに「謝りなさいよ」と言ったが、おじいさんはまだ激怒しており、受け入れなかった。

 バスの乗客は若者に対して同情的だった。「相手が年寄りだったから、叩かれるままで我慢していたんだよ」といった声も聴かれた。別の年配の男性は「あんな程度の低いことされると、年寄り全体の評判が悪くなるんだよな」と嘆いたという。(編集担当:如月隼人)(イメージ写真提供:(C)Bartlomiej Magierowski/123RF.COM)