「イラクには2回負けているし、韓国も含めて悔しい想いをさせられてきたチームにリベンジしてアジアを制したい」。手倉森監督は、力強くそう語った。写真:佐藤 明(サッカーダイジェスト写真部)

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 延長戦までにもつれ込んだ準々決勝のイラン戦の翌日、手倉森監督は激闘を「痺れる試合だった」と振り返った。
 
 一昨年のU-22アジア選手権、アジア大会では敗れたベスト8のゲーム。どうしても勝ち抜きたい“鬼門”での劇的な勝利に喜びはひとしおだったようだ。
 
「なんとしても突破したいと思っていた。終わってみれば3-0でしたが、これが90分で勝っていたらそこまで感動が生まれなかったと思う。これまでの苦労に対する感動がね。延長だったからこそ、なかなか感情を出さない選手たちが喜んでくれた」
 
 リオ五輪の出場権を獲得するまでは、あと1勝。次の準決勝(日本時間1月26日22時30分)で勝利するか、敗れたとしても3位決定戦(日本時間1月29日23時45分)で勝てば世界への切符を手にできる。
 
 そして日本時間の1月24日のゲームで、日本の準決勝の相手はUAEを破ったイラクに決まった。イラクとは一昨年のU-22アジア選手権での準々決勝、アジア大会でのグループリーグで対戦し、ともに敗れている。今最終予選の優勝候補と目される強敵だ。ただ、指揮官は決勝で対戦する可能性のある韓国(14年のアジア大会で敗れる)ともども「リベンジを果たしたい相手」と語る。
 
「イラクには2回負けているし、韓国も含めて悔しい想いをさせられてきたチームにリベンジしてアジアを制したい」
 
 やや心配されるのは、立ち上げから負け続けてきた準々決勝でようやく勝利したことで、チームに安心感が生まれ、マイナスの効果を生み出してしまうことだ。
 
 ただ指揮官は「(その恐れは)ありますよ。ただそこは過信にならなさすぎないように、コントロールするのが監督の仕事」と、自信を覗かせる。
 
「日本代表には勢いがあると言われるが、準決勝で勝って五輪出場を決めないと、本当に勢いがあったのと疑われてしまう。ここは一発で仕留めたい」とも話す。
 
 準決勝でリオ行きを掴み取り、決勝でアジアへの頂点を目指す。今のチームの勢いを持続させるための指揮官の手腕には注目だ。
 
取材・文:本田健介(サッカーダイジェスト編集部)