テレビを消して外に出よう(写真はイメージです)

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これまでもテレビの見すぎは、がんや心血管疾患の発症リスクを高めるといった健康被害の研究が出ているが、若い頃のテレビ漬けの生活が、年をとってからの脳の働きに悪影響を与えるという研究結果がまとまった。

昔から「くだらない番組ばかり見ているとバカになる」といわれるが、脳神経医学の面からも立証された形。テレビはほどほどにした方がよさそうだ。

中年になってから「記憶力が大きく劣ってくる」

研究結果は、米退役軍人医療センターと米カリフォルニア大の合同チームがまとめ、米医師会の精神医学専門誌「JAMAサイカイアトリー」(電子版)2015年12月2日号に発表した。

チームは、1985年にある健康生活調査に参加した若い男女3247人(当時18〜30歳・平均年齢25歳)を対象に、1日にテレビを見る時間と認知能力の関連を追跡調査した。研究開始から25年目、参加者の年齢が43〜55歳(平均年齢50歳)になった時、次の3つの認知能力テストを行った。

(1)1分間に同じ形の図形をいくつ見つけられるか測る「認知処理速度テスト」

(2)文字の意味と色の違いを判別する「実行機能テスト」

(3)言葉の記憶などに関する「視覚言語学習テスト」

その結果、25年前の若い時に、テレビを1日3時間以上見ていた353人(全体の11%)は、それ以下の視聴時間だった他の人たちに比べて、記憶力が大きく劣っていることがわかった。さらに、1日3時間以上テレビを見たうえ、運動をほとんどしなかった107人(3.3%)は、視聴時間が短く運動量も多かった人に比べ、将来、認知能力が低下する確率が2倍になった。ただ、言葉の能力に関しては特に差はなかった。

チームリーダーのティナ・ホアンさんは「20代半ばに運動をせずにテレビばかり見る生活は、中年になってから記憶力が著しく悪化する原因になることがわかりました」と語っている。