延長での2ゴールに「このゴールをきっかけに前へ進みたいです」と語る中島。これまで不完全燃焼に終わっていた背番号10は、迷いを吹っ切ったようだ。写真:佐藤 明(サッカーダイジェスト写真部)

写真拡大

「感覚を取り戻したというか、次につながるゴールでした」
 
 イランとの準々決勝、延長前半の豊川の劇的な先制点の後、U-23日本代表の背番号10が躍動した。109分に「GKの動きは感じていました」と、華麗なコントロールショットで追加点を奪うと、1分後には強烈なミドルで自身2点目を叩き出す。

【リオ五輪予選PHOTOダイジェスト】延長戦の3ゴールで死闘を制す! 日本 3-0 イラン

 手倉森ジャパンでの公式戦でのゴールは、昨年3月の1次予選・ベトナム戦以来。所属のFC東京でも昨季はリーグ戦9試合・1得点と結果を残せずに苦しみ、さらに今予選でもグループリーグ初戦の北朝鮮戦、第3戦のサウジアラビア戦に先発フル出場するも、不完全燃焼に終わった。存在感は希薄になるばかりだった。だからこそ、重要な一戦での2ゴールに喜びもひとしおだったのだろう。
 
 冒頭の言葉とともに「Jリーグでも苦しみましたし、迷いがプレーを邪魔していたので、このゴールをきっかけに前へ進みたいです」と笑顔を見せる。
 
 ただ、上昇志向の塊は反省も忘れない。イラン戦は屈強な相手守備陣に囲まれ、得意のドリブル突破を見せられず、なかなかチャンスを作り出せなかった。その点は「90分のなかではなかなか良いプレーを見せられなかった。ほぼなにもしていない状況だったので、延長でなんとかチームに貢献したいと思っていました」と語る。
 
 そして次戦に向けては「守備も含めてもっとチームに貢献したい」と話す。
 
 リオ五輪の出場権を掴むために日本が必要なのはあと1勝。次の準決勝もしくは、3位決定戦で勝利すれば、6大会連続の五輪行きを決められる。
 
 重要な戦いを前に背番号10が輝きを取り戻したのは大きい。目指していた五輪の出場権を勝ち取るためにも、準決勝でもゴールに直結するプレーを見せてほしい。
 
取材・文:本田健介(サッカーダイジェスト編集部)