ナチスを想起? 地図記号 “卍” 変更案をどう思う? 海外ユーザーの声 「変更するよりも意味を教えたら?」「卍をナチスから取り返すチャンス」

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観光客が、もっと理解しやすい地図へ。ということで、外国人向けの地図で使用する新たな記号案が発表された。その中で、お寺を表す「卍(まんじ)」は、ナチスのシンボル “ハーケンクロイツ” を連想させるとの意見があったことから「三重塔」のデザインになるかもしれないという。

しかし、「卍」変更の動きが海外のニュースサイトなどで報じられたところ、「いや、卍 を変えなくてもいいんじゃないの?」との声が多数あがっているようだ……。え? そうなの?

・日本では「卍」変更案に反対する人も

今回、約1000人、92カ国の人々へのアンケートを元に、外国人観光客が理解しやすいようにと作成された地図記号。交番や郵便局など18もの新たな記号案があるようだが、中でも「卍」に注目が集まっている。

“ナチスを想起するため” という理由で 卍 が変更されるかもしれない。この案に対し、日本国内では「仏教の 卍 の方が歴史が長いのに」「じゃあテロリストがユニオンジャックを掲げたら、イギリスも国旗を変えるの?」など反対の声があがっているというのだ。

・海外サイトには「観光客に 卍 の意味を教えたら?」などの意見が寄せられた

では海外の人々は、どう思っているのだろうか? このことを報じた海外ニュースサイト『The Guardian』と『Mail Online』のコメント欄を見てみると、以下のような声が寄せられている。

「記号を変えるのではなく、観光客に違いを教えてあげた方がいいと思う」
「他の文化に触れるとき、それを変えようとするのではなく、学び、理解しようとすべき」
「地図上で 卍 を見ても、特に混乱はしないけど?」
「卍 とナチスのシンボルは、向きが逆だからね!」
「確かに、第二次世界大戦の後にはビックリする人も多かったと思うけど、今ではナチスのシンボルだけじゃないという認識が広がりつつあるよ」
「インドを訪れたとき 卍 が使われているのを見て、初めはビックリした。でも “違う意味があるんだろうな” ってすぐに思ったよ」
「対処法が間違っているよ。逆に、もっと使っていくべきだよ」
「古くからの仏教のシンボルなのに、残念」
「次は何を変えるの? 空港でペンの代わりにクレヨンを渡したりするの?」

そう、「変えなくてもいい」「観光客に正しい意味を教えればいい」などの意見が多数聞かれたのだ。

・確かにドイツでは「 卍 = ナチス」となるけど……

また、「逆に、卍 をナチスから取り返すチャンスなのでは?」と英語で説明する YouTube 動画『ナチス連想? 外国人向け地図記号』には、ドイツ人ビューワーからこんなコメントが寄せられていた。

「確かに私たちにとっては 卍 = ナチスだ。学校でそう教育されたからね。でも 卍 に宗教的背景があったなんて知らなかったよ。教えてくれてありがとう 」

「ドイツの地図で 卍 を見かけたら、“ここにナチスがいるよ。行かないように” ってことになるんだろう。 卍 の持つ古い意味が、復活させられるべきだ。何千年も歴史があるんだからね」

「卍=ナチス」というイメージが強いのも確かなようだが、それ以前に、仏教で使われている「卍」の意味を知らない人も多いのかもしれない。

・「グローバルなシンボルにしなきゃ」なんてツイートも

もちろん、他にも様々な反応がある。Twitter 上では、「観光立国になりたいなら、グローバルなシンボルにしなきゃ」、「まあナチスのシンボルとして認識する人の方が多いだろうからね」、「変えなければいけないものもある」なんてつぶやきも見受けられる。

今回の変更案は、観光客にもっと気持ちよく日本を楽しんでほしいという “おもてなしの心” によるものだ。確かに 卍 よりも三重塔の方が、一目で「お寺」だと分かってもらえそうでもある。

しかし「他の記号に置き換えられるよりも、卍 の意味を知りたい」など日本の文化に触れたいと主張する外国人の声も、無視出来ないのではないだろうか。この地図表現の検討については、2016年2月7日までパブリックコメントが募集され、その後正式に決定するそうだ。今回の外国人向け地図記号の変更案、あなたはどう思う?

参照元:BBC、The Guardian、Mail Online(英語)国土地理院(日本語)YouTube、Twitter @BBC World
執筆:小千谷サチ
Photo:RocketNews24.

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