中国政府・人力資源社会保障部の李忠報道官は22日に開催した2015年第4四半期(10−12月)の活動報告記者会見で、中国の高齢者人口が2035年には4億人に達し、自力での生活が困難な人も多いと考えられることから、中国共産党中央が介護保険制度の設立を検討していると述べた。(イメージ写真提供:123RF)

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 中国政府・人力資源社会保障部の李忠報道官は22日に開催した2015年第4四半期(10-12月)の活動報告記者会見で、中国の高齢者人口が2035年には4億人に達し、自力での生活が困難な人も多いと考えられることから、中国共産党中央が介護保険制度の設立を検討していると述べた。

 李報道官によると、中国では2014年、高齢者人口が総人口の15.5%の2億1000万人に達した。うち4000万人近くが、自力での生活が不可能または困難な人だ。2035年には高齢者人口は4億人に達するので、生活困難者もさらに増えると考えられる。

 李報道官は、高齢化に伴う長期の介護は目下のところ、各家庭の負担となっている。しかし介護問題の解決を求める声が、ますます高まりつつある現状がある。そのため、中国共産党中央委員会は10月下旬に開催した全体会議(第18期中央委員会第5回中央会議、18届5中全会)で、介護保険制度の設立の検討を決めた。

 中国共産党中央は、2016-20年を対象とする第13期五カ年計画において、高齢化問題に対する重要な戦略的施策を実施し、経済と社会の発展に適応するための重大な民生上の措置をおこなうという。

 李報道官は、1960年代からオランダ、ドイツ、日本などが実施した高齢化に対処する措置が、非常によい結果をもたらしたと説明。中国でもすでに介護保険制度の試験地点をいくつか設けており、国際的な経験も鑑みた上で介護保険制度の方向性を検討しつつあるという。

 なお、日本の統計では満65歳以上の人を「高齢者」としている。中国では満60歳以上を「老齢者(高齢者)」としている。ただし、省別の人口統計などで満65歳以上の人についてのデータを盛り込む動きもあり、今後は高齢者の定義が変更される可能性がある。(編集担当:如月隼人)(イメージ写真提供:123RF)