2015年11月、カナダの通信放送衛星を載せた日本のロケット「H2A」が鹿児島県の種子島宇宙センターから打ち上げられ、軌道投入に成功した。これは日本の商業衛星の打ち上げビジネスにおける初の成功例となった。(イメージ写真提供:123RF)

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 2015年11月、カナダの通信放送衛星を載せた日本のロケット「H2A」が鹿児島県の種子島宇宙センターから打ち上げられ、軌道投入に成功した。これは日本の商業衛星の打ち上げビジネスにおける初の成功例となった。

 中国メディアの駆動之家はこのほど、日本が商業衛星の打ち上げに成功したことは、宇宙強国に向けた重要な一歩を踏み出したことを意味すると高く評価する一方、ロケットの打ち上げ実績については「中国の実力のほうがまだまだ上だ」と主張した。

 記事は、宇宙航空研究開発機構(JAXA)がロケット部品の民生品採用などを通じて、ロケット打ち上げ費用を現在の約半分にあたる30億円程度まで引き下げたい考えであることを紹介。仮に、同価格での売り上げが実現すれば、世界最低の価格水準になり、日本の商業衛星の打ち上げビジネスに価格競争力がもたらされるとの見方を示した。

 続けて、日本には「H2A」と「イプシロン」の2種類のロケットがあることを伝えつつ、2020年にはH3ロケット試験機1号機が打ち上げられる見込みだと紹介。一方で、H3ロケットについては「中国の長征3号をベンチマークとしている」などと論じた。

 また記事は、日本が近年、ロケットの打ち上げを相次いで成功させていることを指摘する一方、ロケットの打ち上げ回数そのものが中国よりはるかに少ないと主張し、中国のほうが実力と実績では上回ってるとし、日本の商業衛星ビジネスに対して強い関心とライバル心をのぞかせている。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)